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復帰から半年、肉体改造した樋口和貞が、坂口・赤井(Eruption)とともにKO-D6人タッグに挑戦!【6.20東京・新宿FACE】

6/14より有観客で興行が再開されたDDTプロレスリング。多少、制約はあるものの、久しぶりに観客の声援を受け躍動する選手たち。そんななか、いつもと変わらぬ姿を見せる樋口和貞選手。昨年、膝の怪我で4ヶ月欠場。復帰戦では体重を落とし、見事にシェイプされた肉体を披露した。樋口選手は1月から坂口征夫選手・赤井沙希選手とともに新ユニット「Eruption」を結成。DDTに新風を吹き込む。そしてついに6.20新宿FACE大会で、勢いに乗る#DAMNHEARTSのKO-D6人タッグに挑戦する。タイトル戦を直前に控えた樋口選手に話を聞いた。

圖標70090528 511982836063813 5722354386395463680 n偉大的音樂中智 | 2020/06/17
ーープロレスに興味持った、きっかけから教えてください。

 樋口:小学生の頃、深夜に放送していた全日本プロレス中継を見てからです。
川田選手や小橋選手の戦いに魅了されました。
 

中学から柔道を初めて、高校の時、北海道で個人・団体ともに3位入賞し、相撲部屋からスカウトされました。

 「東京にも行けるし、相撲出身のレスラーが多いな〜」と考え、2006年に相撲の世界に飛び込みました。 

相撲界には7年間お世話になりました。相撲界で上を目指していたのですが、ある時「このまま関取に上がれずにウロウロしていていいのか?」と悩み、2014年に引退しました。
 

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ーー相撲引退後、どのような経緯でプロレス界に?
 

樋口:一旦、闘うことから離れたいと思い、就職しました。

普通に仕事しているなかで、「なんのために東京に来たんだろう、元々の目的はなんだったのか」と考え始め、やはりプロレスを諦めきれず、知り合いを通じてDDTの高木社長を紹介してもらい、2014年の夏、入門テストを受けました。
 

ーー子供の頃、観ていた全日本プロレスではなかったのですね
 

樋口:
相撲時代は見ていませんでしたが、高校時代サムライTVを観て「DDTって面白い団体だな」と気になっていました。
 

実は相撲時代、日本武道館で行われたDDTの試合を2階席から観戦していました。メインが飯伏選手とケニー選手の戦いでしたね(2012年・武道館ピーターパン)。

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 ーー最初はDDTではなく、若手が主体となる「DNA」への参戦でしたね。

 樋口:DNAは、中津良太選手・梅田公太選手・岩崎孝樹選手・自分と、すでにDDTでデビューしていた勝俣選手・宮武選手・河村選手・鈴木選手など若い選手が主体の興行でした。 

練習生時代、「そろそろデビューかな?」と思っていた時、高木社長から「練習生を含め若手が育っているので、若手主体の興行を行おう」と話をいただきました。 

そしてデビューし、若手主体の「DNA」を主軸に活動していましたが、自分としてはDNAもDDTも「プロレス」という意味では変わらないので、真面目に取り組みました。

そういう意味では相撲時代と変わらずに、一つのことに打ち込むことが出来ました。

 面白いことをするのも嫌いではないです。根本にあるのは「真摯」に取り組むという気持ちです。 

それこそ相撲もプロレスも、リングと土俵と場所は違えども、戦いに賭ける思いは一緒です。だったら、ここで思いっきりやってやろう!という気持ちで戦っていました。もちろん今もですけど(笑)。
 

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ーー
DNAは他団体からの参戦選手も多く、バラエティー豊かな活動をしていた記憶があります。
 

樋口:いろいろやりました(笑)。その頃、自分はDDTのリングにも上がらせていただきました。

2017年7月に自分がDNAを卒業してからも、舞台とか勝俣選手やMAO選手がアイドルユニットとして活動していましたね。
 

ーーところでリング上のコスチュームやトレーニングの際、こだわりの「
GEAR(道具)」があれば教えて下さい。
 

樋口:自分はテーピングですね。手首が外側に曲がらないように固定したり、逆水平チョップで威力を高めるためという理由もありますが、テーピングを巻くことによって切り替わるんですよ、「人間・樋口」から「プロレスラー・樋口」に。

 テーピングがスイッチになっています。だから練習する時も巻きます。テーピングをすることによって、気が引き締まりますね。

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 ーー坂口選手は試合前、フードを被ったりガウンを着ると臨戦態勢に入ると、話してくれました。 

樋口:そうですか、やはり「身に付けるもの」って大切ですね。相撲時代も、まわしを付けると切り替わったので…そういったものがスイッチになるんでしょうね。

 ーー試合前に必ず行うことはありますか? 

樋口:必ず「股割り」をします。試合前、忙しくてウォーミングアップできないこともありますが、股割りだけは欠かさないようにしています。

 ーーところで昨年9月、右膝後十字靭帯断裂で欠場しましたね。あれは、どのような状況で起きたのですか。 

樋口:DDTのファンクラブ興行でやりました。

ケガした瞬間、「あれっ?おかしいぞ」と感じました。
 ラリアットを受けて、一回転してリングの外に落ちそうになって「やばい」と感じ足を踏ん張った時、膝をリングの角に打ち付けました。 

試合は、なんとか乗り切り控室まで戻りましたが、緊張が解けた瞬間に動けなくなりました(笑)。

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 ーー手術はしていないんですか? 

樋口:はい。状況として1ヶ月くらいは、まともに歩けませんでした。通院し、手術しない選択もあることを知りました。
 

それで足の状態を見ながら、家でリハビリをして過ごしました。2ヶ月後には練習を再開しましたね。
 

ーー
4ヶ月間、リングを離れて精神的にいかがでしたか?

 樋口:相撲時代に左膝を怪我した経験があります。ケガして1週間は「もう戻れないな」と落ち込みますね。 

ただ相撲時代の経験が生かされて、1ヶ月位すると腫れが引いて動けるようになるんです。すると「このまま終えていいのか?」と考え、前向きな気持ちに変わり、リハビリに精を出しました。

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 ーー12/28後楽園ホール大会で復帰しましたが、リングの感触はいかがでしたか。 

樋口:不安と緊張でしたね。実はリハビリ期間中、いろいろと気にかけてくれたのが
Eruptionの坂口征夫選手でした。

 「これは、いい機会だと捉えて膝に負担をかけない体作りをしてみたら?」とアドバイスを受けました。 

ーー復帰戦のリングで、久しぶりに樋口選手を見た時、体つきが変化していて驚きました。体重を、どのくらい落としましたか?

 樋口:元々115キロあり、そこから15キロ落としました。 でも今、増量しているんですよ。

納谷幸男選手や吉村直巳選手、飯野雄貴選手など、DDTで体格の大きい選手が増えてきました。今の自分の体格だと当たり負けするんですよ。

 115キロ当時は、石川修司選手にも(130キロ)当たり負けしませんでした(笑)。 自分の感覚的には変わっていないのですが、体重が減った分、当たり負けしてしまう。

お客さんには伝わってないかもしれませんが、自分の中では「軽いな」と感じてしまう。だから今は増量し105キロ前後あります。

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 ーー復帰後は、坂口選手、赤井選手とともにユニット「Eruption」で活動していますが、一緒に行動する経緯を教えてください。 

樋口:欠場中に坂口選手には気にかけていただきました。同じようにご飯に誘ってくれたのが赤井選手でした。

いろいろ話す中で「DDTの景色を変えたいな。新しいものを出したい」と意見が一致、ユニットを結成することになりました。
 自分から見て坂口選手は、キャリアや実績もあるので兄貴分ですね。

 ーー坂口選手にEruptionの話を伺ったら、「上下関係はなく、3人が同等の立ち位置」ということでしたが… 

樋口:そうなんですけど(笑)相撲界にいたからなのか、自分の個人的な感覚で「年上を敬う、立てる」というのが出てしまいます。

 今の若い人はしっかりしていますが、「上の人を立てる」という部分では自分が率先して、そういう姿を見せて行きたいと思います。 

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ーー赤井選手に対しては、どのような印象をお持ちですか?
 

樋口:DDTという男子の団体に1人女性で、いろいろと思うことがあったと思います。

7番勝負(現在、3勝3敗)を通して、もっといろいろなプロレスをやりたい、と話していました。

 赤井選手は蹴りとか打撃とか強いですが、それで足りない部分を自分たちがフォローして、チームとしての力を発揮したいと思います。

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 ーー52日に遠藤選手と戦い「挑戦剣」を奪取しましたが、16日に「いつどこ挑戦権」で遠藤選手に敗れ、タイトルマッチ直前に奪われてましたね。 

樋口:2日は、いつものように力を主体に戦おうと思っていました。そしたら遠藤選手も同じ土俵に上がってきたので、力で倒しましたね。
 

ーー遠藤選手は「欠場明けの体を絞った樋口にだったら、パワーで勝てると思い挑んだんですけど、モノの見事に返り討ちにあった」と話していました。
 

樋口:最後、後頭部にラリアットをぶちかましてやりましたよ(笑)。

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ーーその2週間後、遠藤選手が「いつどこ挑戦権」を使い、樋口選手に挑みましたね。 

樋口:あの時、帰ろうと準備していたんです。「挑戦剣」があるので、コスチュームを着て控え室で待っていました。

ただメインが終わったので「誰も挑戦して来ないな」と思ってシューズとサポーターを外したら、指名を受けるという(笑)。

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 膝に爆弾を抱えている状態でサポーターがないのは辛いですね。膝が固定されていないので踏ん張りが効かない「ゆるい」状態なんです。

 ーーネジで言うと、ボルトにナット部分がキチンと締めてられていない感じですか? 

樋口:そうですね。

 ーー16日は、遠藤選手がメイン終わりで2試合連続、かたや樋口選手はオープニングマッチ出場で6試合空きました。連続で戦うのと休憩を取るのは、どちらが有利ですか。

 樋口:レスラーによると思いますが、休憩すると体が冷えるの自分は間隔を空けない方がいいです。 結果的に5月2日は、こっちの作戦勝ち。16日は遠藤選手の作戦勝ちというですね…

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 ーー620日、Eruptionとして待望のKO-D6人タッグ選手権ですよね。相手の#DAMNHEARTS(遠藤選手、T-Hawk選手、エル・リンダマン選手)は、かなりの強敵かと思います。

 樋口:キーマンは赤井選手だと思います。Eruptionとして「ベルトを必ず獲る」。そこに赤井選手は「男子に引けを取らない」というテーマが乗ると思います。

 ーー外敵である#STORNGHEARTST-Hawk選手とリンダマン選手の印象を教えてください。 

樋口:身体能力が高いですよね。T-Hawk選手は後楽園で闘って、体幹が強く軸がぶれない。リンダマン選手は持ち上げる力がすごいですね。
 

あとT-Hawk選手は、地元が北海道で一緒なんですよ(笑)。北海道苫小牧で野球をしていたのでアスリート気質が強い、それはリンダマン選手にも共通していることですけど。
 

遠藤哲哉選手、T-Hawk
選手、エル・リンダマン選手は個々としても強いし、チームとしても強い。強敵だけど、それには負けたくない。 

遠藤
選手が田中将斗選手からKO-D無差別級王座をDDTに取り戻したとは言え、KO-D6人タッグ・DDT UNIVERSAL王座と#DAMNHEARTSが、主要タイトルのうち3タイトルを持っています。かなり勢いのあるチームですが、その勢いを止めたいですね。 

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ーーそして
614日から有観客興行が始まりました。お客さんの前で戦うのはいかがでしたか?
 

樋口:個人的には、あまり気になりませんでしたね。会場でお客さんに見てもらうのは大切なことだと思いますが、無観客でカメラを通した向こう側のお客さんに対して、「自分のファイトを全力で見せること」に変わりはありません。
 

会場にお客さんがいると歓声がダイレクトに届きます。その声援で気持ちを高揚させる選手も、もちろんいます。とても大事なことだと思います。 

ただ自分の場合は、試合中メチャクチャ集中しているんですよ。お客さんの声援は聞こえているんですけど、聞こえていないという感覚なんです。 

言葉にすると難しいですけど、お客さんの顔も見えてますし、歓声もしっかり届いているんです。 

ーーサッカー選手が試合中、俯瞰するのと同じですね。高いところから見下ろすイメージで、目で見なくても周りの状況を感じることができる能力。
 

樋口:の感覚に近いと思います。とにかく試合に集中していますね。
 

誤解して欲しくないのですが、お客さんの声はありがたいですし、声援はキチンと届いています(笑)。 

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ーー
最後に6/20のタイトル戦を前に、ファンの皆さんにメッセージをお願いします。
 

樋口:少しずつ元の生活に戻っているとは言え、新型ウイルスの影響でうまくいかない事も多いと思います。

自分ができることはプロレスと真剣に向き合うことです。
 自分たちEruptionは「DDTを面白くしたい」という信念をもとに全力で闘っています。 

そして#DAMNHEARTSの勢いを止めて
Eruptionがベルトを獲得し、ファンの皆さんに新しい風景をお見せしたいと思います。応援宜しくお願い致します。 


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王者・#DAMNHEARTSに
Eruptionが挑戦するKO-D6人タッグ選手権は6.20東京 新宿FACEで行われます。
この模様は 動画配信サービスWRESTLE UNIVERSEで、6月20日(土)19:00より放送されます。

 
詳しくは、DDTプロレスリング公式サイト請看。