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横浜BC・河村勇輝がNBA挑戦を表明「夢の実現に向けて頑張りたい」

Bリーグ1部の横浜ビー・コルセアーズは、パリ五輪を戦う日本代表の一員にも選出された河村勇輝選手(PG)が、NBAのメンフィス・グリズリーズと「エキシビット10」契約に合意したことを受けて記者会見が実施された。※トップ画像:筆者撮影

圖標 fopv vbvqbakadu白鳥淳一 | 2024/07/14

会見の冒頭では(株)横浜ビー・コルセアーズ代表取締役兼ゼネラルマネージャーの白井英介氏(写真右)より、河村選手がメンフィス・グリズリーズとの契約に至った経緯や、クラブとしての思いについて語られた。

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――今回の移籍はどのように決まったのでしょうか?

白井:昨年8月に開催された『FIBAワールドバスケットボールワールドカップ2023』を終えた頃から、NBAの複数クラブが河村選手のプレーに興味を示してくださり、エージェントと各クラブが連絡を取り合っておりました。その中で「メンフィス・グリズリーズから具体的な問い合わせが入り、 7月6日(日本時間)の午前中にエグジビット10契約の申し出を受けて合意に至った」と、マネジメントサイドからお聞きしております。


――河村選手の移籍に関する率直な思いを聞かせてください。

白井:クラブとしては、チームの中心でもある河村選手が、新シーズンを前にしたタイミングで離脱するということに関しては、非常に難しく、苦しいことだと感じております。

 しかし、河村選手に今回のようなオファーが舞い込んできたということは、Bリーグや日本代表が世界から注目され、リクルーティングの対象になりつつあることの証であり、Bリーグでの活躍の先に、確かにNBAが存在していることを意味するものでもあります。

Bリーグは「2030年までに5人の選手をNBAに送り出すこと」をリーグ全体の目標として掲げていますが、今回の河村選手に対するオファーは、リーグ全体にとっても、これからNBA目指す日本の若手選手たちにとっても意義の深い挑戦であり、非常に価値のあるニュースだと思います。

私たち横浜ビー・コルセアーズは、選手の育成をクラブの強みとして掲げ、経営を続けてきました。河村選手や、彼と同じく日本代表に選出されたジェイコブス晶選手のような若い世代がどんどん世界に挑戦していくのは素晴らしいことだと思いますし、クラブとしても若い選手たちの挑戦を積極的に応援していきたいという思いです。そのようなことから、今回の河村選手の挑戦をクラブとしても全力でサポートをしていきたいですし、成長した河村選手が、再び横浜に帰ってきてくれる未来にも強く期待しています。

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「エキシビット10」 とは?

最低年俸、無保証の契約を指す。NBAのドラフト指名は受けられなかったものの、将来活躍できる可能性を秘めた選手を受け入れ、NBAの下部リーグにあたるGリーグでの成長を促すことを目的としている。

もしキャンプで実力が認められれば、NBAとGリーグでの出場機会が設けられる「2ウェイ契約」に移行しすることとなるが、この枠は1クラブにつき最大3人までしか受け入れることのできない狭き門だ。現在のNBAの制度では、1チームにつきロスター15選手、2ウェイ契約3選手の最大18人の契約が認められているが、この中から試合出場が可能な13人に入るべく、選手たちは日々過酷な競争下に置かれている。


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――続きまして、河村選手より一言お願い致します。

河村:この度、メンフィス・グリズリーズから『エグジビット10』のオファーを受け、チャレンジすることを決意しました。夢の実現のために全面的にご協力、ご理解していただいたチームの皆様方には、改めて御礼申し上げます。また、いつもビークルファン、ブースターの皆さん、熱い応援をありがとうございます。夢の実現のために 必ず日々精進して頑張っていきたいと思いますので、引き続き応援のほどよろしくお願いします。


-まずは複数のチームからオファーが舞い込んできた感想や、メンフィス・グリズリーズから連絡があった時の率直な気持ち教えてください。

河村:複数のチームが、小柄(172㎝)な僕にオファーをしてくださったことが何より嬉しかったですし、自分でも驚かされた部分がありました。

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ーー数々のオファーがある中で、メンフィス・グリズリーズを選ばれた理由を聞かせて下さい。

河村:熱意を込めて誘っていただけたことが一番の理由です。(7月6日にオファーが来て)数日間でチャレンジを決めました。

昨シーズンのグリズリーズでは、僕と似たような体格のジェイコブ・ギリアード選手(PG・175㎝)がツーウェイ契約を結んでプレーしていて、チームからも「彼のような選手になってほしい」いった具体的なお話をいただけましたし、具体的なビジョンが見えた点も僕の決断を後押ししました。

 

-ギリアード選手のプレーをご覧になられて、自身や手応えを感じられている部分もあるのでしょうか?

河村:そうですね。実はグリズリーズのオファーをいただく前から、ジェイコブ・ギリアード選手のプレーには注目していました。「どうすればあの(小さな)身体で、NBAで活躍できるのか?」を研究しながらプレーを見ていたので、まさかこのタイミングで、グリズリーズとのご縁があって契約に至ったことはすごく嬉しいです。

ギリアード選手とプレースタイルが近しい部分もあると思うので、彼のプレーを参考にしつつも、自分にしかできないことや強みを活かしながら、より最高の自分でいられるように毎日ハードワークを続けたいです。


-キャンプで1番アピールしたいポイントや、目標について聞かせてください

河村:グリズリーズからは「プレーメイキングとパスに軸足を置きつつ、アシスト数を増やしていけるようなPGであってほしい」と伝えられています。アシストは僕の強みでもあるので、そこを評価していただけたことはとても嬉しいですし、 グリズリーズのヘッドコーチやGM、チームの皆さんが求められていることを高い水準で実現していくことによって「(NBAへの)道が開けるかな」と思っているので、そのために頑張っていきたいと思っています。

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ーーNBA挑戦に向けて、現在の河村選手の率直な思いを聞かせてください。

河村:
会場にお集まりの皆さん、そして画面越しでご覧の皆さん、本当に今日もありがとうございます。MBA挑戦が簡単ではないことは、自分自身が一番理解しているつもりですが、色々な方のご理解やサポートがあったおかげで掴み取れたチャンスなので「必ず夢を実現させて帰ってきたい」と思っています。直近はパリ五輪に向けて全力で集中し、ベスト8進出という目標を必ず達成して、日本に戻って来れるように頑張ってきたいと思っているので、応援をよろしくお願いします。