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女子バスケ・馬瓜エブリン&ステファニー姉妹が語った日本チームの課題「積極的なディフェンスと連携」

パリ五輪に出場する女子バスケットボール日本代表は、日本時間の29日に行われるアメリカ戦で初陣を迎える。東京五輪では決勝で力を見せつけられた相手との再戦を前に、4日と6日には東京の有明アリーナで行われたニュージーランドとの戦いに臨み、見事に連勝(第1戦:125-57、第2戦:92―50)。悲願の金メダル獲得に向けて順調な調整ぶりを伺わせたが……。直前のフランス戦とベルギー戦に連敗し、不安を抱える中で本番を迎えることになった。

圖標 fopv vbvqbakadu白鳥淳一 | 2024/07/26

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©JBA

「相手も私たちに対して『アジャストしてきたな』と感じました。今回はインサイドでも点を取られたし、外からのシュートでも結構やられてたなと思っているので、すごく学びのある試合になりました」

積極的なディフェンスでチームに貢献する姿が印象的だった馬瓜ステファニー選手(CF・トヨタ)は、連勝で終えたニュージーランド戦の後に「本番でもボールを持たれるポジションによっては、ヘルプをするのかどうかの判断や、ハイポストからドライブに来る選手への対応も求められますが、それらは出来てきているように感じた」と順調な仕上がりをアピールした。

 続けて「私は点を取れるタイミングが少ないポジション(CF)でプレーしているので、(チームから求められている)シューターを生かすプレーを心がけました」としつつも「自分としては『(チャンスがある時は)得点を決め切りたい』という思いがある。今のチームは、最後の1秒までしっかりと選択肢があるオフェンスを取り入れているので、チームメイトとの連携や苦しくなった時に打開する力がより重要になってくると思う」と言及。

『走り勝つシューター軍団』を掲げるチームの一員として、自らもゴールを積極的に狙っていく姿勢を明らかにした。

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そして「本当に日本の皆さんの前でプレー出来て楽しかったですが、自分としてはまだまだ20点くらい。 もっと頑張りたい」と反省を口にしたステファニー選手は、課題とする残りの80点について、次のように分析する。

「(個人的には)もっと得点を取り、ディフェンスの部分で負けないようにしないといけないと思っています。2試合目ではニュージーランドの21番をつけていたローレン・ウィッティカー選手にやられてしまったところがあって…。(ウィッティカー選手)はしっかり落ち着いてパスも出せますし、外からのシュートも持っている。本番でも彼女のような素晴らしい選手と対戦することになると思いますが、絶対に『負けたくない』。そのためには真ん中で相手選手に持たれてしまった時に、インサイドへの侵入をどうすれば防げるか。ポストプレーやハイポストで競り負けないようにすることや(ディフェンスの)ローテーションについてもしっかり取り組んでいく必要があると思います」

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そして、馬瓜ステファニー選手の姉で、自身2度目に挑む馬瓜エブリン選手(CF・デンソー)は、2試合を振り返って「もう少しディフェンスで積極的に頑張れたらいいなと思いますし、どんな状況で試合に出ても、しっかりと走れるようにすることが大切かなと思います」と自身が感じた課題について言及した。

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恩塚亨HCが率いる日本チームは、前回大会以上の成績を残すことができるだろうか?(©JBA)

日本チームの初戦は29日(現地時間)、3年前に決勝で力の差を見せつけられたアメリカと激突するが……。

東京五輪に出場し後に「人生の夏休み」として完全休養を発表。1年のブランクを経て選手復帰を果たし、自身2度目の五輪に挑むこととなった。

「東京五輪の後に1年休んで、その後に現役に復帰しましたが、(パリ五輪を目指す過程で)3年前に乗り越えたような試練が同じようにやってくることが何回もありましたし、困難に直面するたびに『あの時はこんな感じだったな……』と思い出しながら乗り越えていく日々も楽しかった。今、パリ五輪を目の前にして感じているプレッシャーを自分は再び乗り越えられるのかどうかが、自分としては楽しみです」

東京五輪はギリギリでメンバーに選ばれた経験を持つエブリン選手は「試合に出る機会がある嬉しさと、その中で果たすべき責任があることが、自分自身のモチベーションになっています。(グラウンド外で明るく振る舞うだけではなく)プレーの中で自分自身の個性を見せられるようになったことが、3年間で成長できた部分」としつつ、「(五輪本番では)みんなのことを勇気づけられるようなプレーをしたいなと思います」と、前回決勝戦で敗れた大会でのリベンジを誓った。

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東京五輪での銀メダル獲得以降、女子バスケットに対する注目度が格段に増し、対ニュージーランド2連戦には、両日とも1万人を超える観客が会場に押し寄せてチームに声援を送った。

「女子バスケットの良さでもある一生懸命なプレーや、メンバーの底抜けの明るさを皆さんにしっかりと届けられていますし、自分たちはいつでもチャレンジャーだと思っていますから、今のところ怖さを感じることはありません」と重圧やプレッシャーとは“無縁”であることをアピールしたエブリン選手は、ニュージーランド戦で手にした思わぬ収穫についても言及した。

「ニュージーランド戦のセンターの選手が積極的に1対1を仕掛けてきて、その姿勢は勉強になりました。(五輪本番では)パスの出せるセンターと対峙することになると思うので、どのように守るのかが重要だと思いますし、『(ボールを)相手に持たせない』ようにすることを意識しながら、試合に臨みたいと思います」

東京五輪の大躍進から約3年。前回敗れた決勝の雪辱を果たすことができるのか。悲願の金メダル獲得に向けて歩んだ3年間の真価が試されようとしている。