
【J1第9節】未勝利脱出をねらう新潟vs今季初の連勝に挑む神戸!白熱の国立決戦の行方は
2025年4月6日、国立競技場でヴィッセル神戸vsアルビレックス新潟が行われた。神戸は前節、横浜FCに勝利して、待望の今季2勝目を手にした。一方の新潟はいまだ勝ち星がなく、低迷を続けている。白星に飢える両チームの一戦、結末はいかに。※トップ画像出典/Pixabay(トップ画像はイメージです)

両チーム勝利のポイントはアタッカーにあり
神戸は前節の横浜FC戦に勝利。勝敗は2勝2敗3分けで勝率を5割に戻した。今季はここまで連勝がなく、上位進出をねらうためにも、初の連勝を勝ち取りたいところ。注目はエースストライカーのFWエリキ。町田ゼルビアから移籍初年度の今年は、第5節の湘南ベルマーレ戦で移籍後初出場を果たすと、いきなり2ゴールの活躍を見せてチームを勝利に導いた。さらに前節の横浜FC戦でもゴールを決め、ここまで神戸はエリキがゴールを決めた試合は2連勝。いきなりチームの勝利の立役者を担っている。この日も前節同様、控えからの出場。大事な場面で1得点を決められるか。
対する新潟は今季、苦戦を強いられている。8節終了時点で0勝4敗4分。いまだに白星が手に入らない。前節のアビスパ福岡戦では、相手の11シュートを大きく上回る17シュートを放ったが無得点。ゴールが遠い試合となった。スタメンではMF長谷川元希が、控えではFW矢村健が、それぞれ今季3得点と柱はそろっている。積極的な攻撃から流れをつかみ取り、今度こそ白星を勝ち取りたい。
試合開始直後にゲームが動く!主導権を握ったのはどちらか
前半からチームの色が表れた。新潟は神戸に対しガンガン攻めていく。相手がボールを持って一瞬の隙をみせればスライディングで奪いにかかった。11分、神戸のパス回しに対してMF星雄次が後ろからプレスをかけて奪い取ると、フリーとなったボールにMF長谷川が反応する。ドリブルでゴール前に切り込んでいくが、目の前には2人、後ろからは1人のDFがプレッシャーをかけてきた。そこでMF長谷川は、ペナルティエリアのライン上から右足で直接、シュートを打ち込んだ。ボールは綺麗な弧を描き、吸い込まれるようにしてゴールネットを揺らした。先制のゴールが新潟に入った。
得点のきっかけは何といってもMF星のプレス。ボールを扱うことに集中しきっていた神戸DFが作り出した一瞬の隙を見逃さず、体を張ってボールを奪ってみせた。そこに今季全試合スタメン出場とチームの核であるMF長谷川が、数的不利の立場でもひるまず、持ち前の積極性でシュートまで持ち込んだ結果が生みだした1点だった。先制点を許した試合は今季ここまで未勝利の神戸にとって、プレッシャーとなる失点だった。
この1点の後は、両チーム膠着状態が続き、前半はそのまま終了。新潟は1点リードで、今季初勝利に希望を抱いて後半戦に入った。
連勝したい神戸が怒涛の攻撃ラッシュ 新潟は防げるのか
後半、怒涛の攻撃を繰り出す神戸に対し、新潟ディフェンスが立ちはだかる。64分、神戸はフリーキックから直接ゴールを狙うが、壁を作った新潟守備陣は体を張ってシュートをブロック。71分、神戸は左サイドで細かいパス回しをつないでチャンスをうかがうと、MF扇原貴宏がゴール前に切り込むFW大迫勇也にクロスを上げた。ゴール前への絶妙なパスになったが、これに新潟DF堀米悠斗が猛チャージ。体全身を使ったディフェンスでボールをクリアしてみせた。そのこぼれ球に神戸FWエリキがシュートをねらうが、放たれたボールはGKの目の前へ。神戸はなかなかチャンスを決め切ることができない。
それでも果敢に攻め続け、迎えた79分に神戸は大チャンスが訪れる。ゴール前に十分な頭数をそろえ、左サイドでパスをつなぎ、チャンスのタイミングを計っていた。MFグスタボ・クリスマンにパスが回ると、ペナルティエリア内でFW宮代大聖が完全フリーな状態でゴール前へ上がっていった。それを確認したMFクリスマンはFW宮代の進行方向にクロスを上げると、FW宮代とGK藤田和輝の1対1の状況に。スライディングで合わせにいくFW宮代。右足をめいっぱいに伸ばし、シュートは放たれた。しかし、無念にもボールはネットのわずか左へ。決定機を逃したFW宮代はなかなか立ち上がることができなかった。
その後もあきらめずにチャンスを作り出す神戸だったが、点は入らず。1対0で新潟が待望の今季初勝利を手にした。
DANZ「明治安田J1リーグハイライト 神戸 vs 新潟:第9節」(2025年4月6日配信)より
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