ミズノ「WAVE AERO16」エリートランナーに近づくためのランニングシューズでフルマラソンを走ってみた
筆者は、ミズノのランニングシューズ「WAVE RIDER 22」と「WAVE SHADOW2」を履いてマラソンのトレーニングを積み重ねてきた。昨年11月25日に開催された大阪マラソンの2週間前に「自分に最適なシューズを履いて走りたい」と思い、「WAVE AER16」に切り替えてレースに挑んだ。ミズノのランニングシューズ企画担当の中村氏に「WAVE AERO16」の特長について教えていただき、大阪マラソンに出場した。
Hidemi Sakuma
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2019/02/20
ーWAVE AERO16の機能性ー
独自の波形プレート
ミズノウエーブという独自のプレートを搭載。着地した瞬間に発生する反発力を推進力へと転換し、走行時のブレを低減。安定したペースの持続力をサポートする。
軽量クッションで快適なランを実現
クッション性に優れた軽量ミッドソール素材U4icを搭載。蹴り出しから着地までの衝撃を抑えて体への負担を減らし、ひとつ先のレベルへと導く。
サブ4に必要なスピードを可能に
蹴り出しからかかとの接地までに生じる横ブレを低減し、ランナーの持つ力を最大限に発揮する。
足に優しい低ドロップ
低めの9mmドロップ(つま先部とかかと部の高低差)とソールが薄いが、高いクッション性を発揮。スピードを維持し続けたいランナーをゴールまでサポートする。
耐久性が高いアウトソール
通常のラバーよりも耐摩耗性が80%高い素材を採用。アウトソールが削れにくく耐久性があるので、トレーニングで走り込んでからレースでの使用も可能に。
美津濃公司
全球鞋類產品總部
規劃和市場部 運行計劃部門
Kazuhiro Nakamura
ーーWAVE AEROについて
中村:「WAVE AERO」は、17代目が発売されました。ランニングシューズには初心者モデルや上級者モデルというものがあります。
「WAVE AERO16」がここまで支持され続けてきた理由は、ステップアップするためにちょうど良いシューズとして、初級者モデルのクッション性と上級者モデルのスピード感を両立させているからだと思います。
ターゲットは、サブ4を目指すランナーとなります。4時間を切る人たちの中には、「どれだけ走って、どのようにトレーニングをしていこう」など、ランニングやマラソンに対する意識が上がっている方が多いです。
しっかりと走り込んでいけば4時間は狙うことが可能なタイムですから、ランニングの目標が変わってくる中で、シューズ選びの基準も変わってきたという方に広く選ばれているのだと思います。
「WAVE AERO」は軽く、フルマラソンに耐えることができるクッション性を兼ね備えています。上級者モデルの入り口として考えていただけたら良いですね。
コンセプトは、「いかにスムーズにスピードをキープすることができるか」ということになります。1kmを5分から5分30秒程の速さを維持しながらゴールまで走りたい方に最適なシューズです。20kmを越えてからシューズの機能性を十分に感じながら走ることができると思います。
ーWAVE AERO16を履いて大阪マラソンを走ってみたー
フィット感がかなり良く軽いため、前に進みやすい。適度なクッション性があり、路面からの突き上げを感じることなく快適に走ることができた。
だが、大阪マラソン前の10月21日にサッカーの試合で左足首のを捻って負傷してしまい、回復しないまま大阪マラソン本番を迎えた。スタートしてからは抑えて1km5分ペース程で走っていたが、15kmを手前に痛みが再発してしまい、大失速。レース前に「25kmまでならこのペースでイケるはず!」と思っていたが、甘くないことを身をもって知ることとなった。
31kmまでは止まることなく走り続けたが、ペースは落ちていくばかり。ゴール後に大阪マラソン公式アンバサダーの間寛平氏とジミー大西氏へのインタビューが控えているため、悪影響を及ばしたくないと思い、歩いてゴールすることを決意した。
だが、その頃には左側の足裏、フクラハギ、太ももまでもが痛くなり、歩くことでさえ困難となっていた。リタイヤだけは「みっともない」と思ったので、ゴールに向かってただひたすら歩いた。残り11kmを歩くのは、あまりにも遠かった。結局、2時間以上も歩いてしまったが、5時間5分でどうにかフィニッシュ。
あまりにも不甲斐なかったが、歩くことで大阪の街・沿道の人たち・ゴールに向かう多くのランナーをじっくりと観察し、大阪の素晴らしさを沢山感じることができたと思う。
ゴールしてから50分後、間寛平氏に行ったインタビューの模様はこちら。
・間寛平(芸人)大阪マラソンゴール後に単独インタビュー「沿道にいる人達の力が凄くて勇気づけられました」
https://media.alpen-group.jp/media/detail/running_181214_03.html
(アルペングループマガジン・ランニング)
それから1時間以上経過してからジミー大西氏に行ったインタビューはこちら。
・ジミー大西(芸人)大阪マラソンゴール後に単独インタビュー「明石家さんま師匠から教わった大事なこと」
https://media.alpen-group.jp/media/detail/running_181217_01.html
(アルペングループマガジン・ランニング)
足首は痛く悲惨な状況に。だが、寛平さんとジミーさんと話している内に夢中となって痛みを忘れてしまったのだ。
寛平さんは何度も「マラソンはシンドイ」と口にし、ジミーさんにいたっては2度も倒れながらのゴールとなったが、インタビュー中の目は実にイキイキとしていた。
凄過ぎる。
ー今後に向けての想いー
マラソンは、私生活に全く必要ない長距離を制限時間内で走らなければならない。ただ前に向かって走る。これほど単純で、苦痛なスポーツは他にないだろう。
だからこそ、浪漫を感じる。走ったものにこそ分かる、浪漫が。
後日、足首は軽度の疲労骨折であることが分かり、しばらく安静にしてからリハビリを積み重ねると、2ヶ月後には軽く走れるようになった。だが復帰早々無理をし過ぎると、今度は左膝の靭帯を痛めてしまった。
何をやってるんだ。
と、何度思ったことか。
だが、後悔はない。痛くても走りたいと思って走ったので。(と、自分に言い聞かせているが、再び怪我をするなんて、どうしようもない(汗)。)
足はやっと回復して走れるようになったので、無理をしないでマラソンに再び挑戦したい。
昔から1番好きな武将、「真田幸村」が生涯を閉じた決戦の地、大阪で。
NHKの大河ドラマ「真田丸」のテーマ曲が、今でも鳴り響いている。 (了)
ミズノ「ウエーブエアロ16」
https://www.mizuno.jp/running/waveaero16/
報導合作/美津濃公司
採訪照片/ Hidemi Sakuma