世界田徑比賽銅牌得主藤光賢治在一場跑步比賽中發表講話“我想向人們展示東京必須出來的奧運會高潮”
2在2017年世界田徑錦標賽男子100m x 4接力賽中獲得銅牌的藤光賢治(Kenji Fujimitsu)參加了在東京澀谷區舉行的一項跑步比賽。除了關於調節的脫口秀節目,我們還通過培訓和跑步來加深與當天參加比賽的每個人的互動。在活動結束後的新聞發布會上,他還談到了推遲舉辦一年一度的東京奧運會的願望,以及由於新冠狀病毒傳播的影響,最近成為話題的話題。
白鳥淳一
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2020/04/27
限られた練習時間で質の高いトレーニングをするという珍しいスタイルで、日本を代表する短距離選手として活躍している藤光選手。
参加者の皆さんと一緒に、日頃から行っているというコンディショニングやストレッチを行った後には、東京オリンピックも行われる国立競技場の外周など、およそ4キロのコースをランニングを楽しまれた。
オリンピックマークの前で記念撮影する藤光選手。イベントを終了後に「オリンピックのマークや日の丸は、僕らオリンピアンにとって特別なものだと改めて感じた」と話す姿が印象的だった。
ーー藤光さんは競技だけではなく、ニューネックス株式会社の代表取締役社長として、ビジネスの世界でも活躍していらっしゃいますね。どのような想いで、事業に取り組まれていらっしゃるのでしょうか?
藤光:ずっと思い描いていたことではありましたが、2017年にロンドンで行われた世界陸上の男子リレー(100メートル×4)で銅メダルを獲得して以降、さまざまなお声がけいただいたご縁などもあり、実現しました。
選手としてのトレーニングの傍ら、スポーツ界でアスリートが直面することが多い資金不足や、セカンドキャリアに対する不透明さといった問題を解決するために活動しています。
ーービジネス面における藤光さんの目標や夢は何ですか?
藤光:個人的には、スポーツに携わった人が「幸せな人生」を歩める、スポーツを頑張った人が報われるような社会を作りたいですね。
さまざまな業界の協力を得ながら、スポーツ選手がチーム消滅や引退後の生活といったような不安を感じずに、競技に打ち込めるような世の中にしていきたいと思っています。
ーー東京オリンピックが着々と迫っています。アスリートの活躍を目にする機会も増えているように思いますが、アスリートに対する社会的価値、役割に変化はあると感じられていますか?
藤光:今年は東京オリンピックが行われるということもあって、アスリートが注目を集めていますけども、競技をしている立場の視点では、アスリートが持つ社会的価値はまだまだそんなに高くはないと思っています。
露出も増え、アスリートが社会で活躍しているような印象を感じることもありますが、その実態は数カ月後にオリンピックが行われることによる、いわば「先行投資」。アスリートに資金が入りにくいという仕組みは、なかなか変わっていないという印象ですね。
メダルを獲得出来ればいいですが、競争を勝ちぬいて出場しただけでは、なかなかビジネスにつなげていくのは難しい仕組みであるように思います。何とかその仕組みを変えていきたいと、日々業務に取り組んでいます。
ーーさまざまなスポーツで「プロ化」が目立つようになってきました。陸上競技の未来についてはどのように捉えていますか?
藤光:基本的には個人種目で、1選手が年間10試合くらいしか試合に出られないという特性を考えると、「完全プロ化」はなかなか難しいかなと思う部分もあります。
でも、現状では、日本で一番権威がある日本選手権で優勝しても、賞金はありません。結果を出した人が賞金を得られて、競技だけでも生活できるような仕組みは作ったほうがいいと思いますね。
ーービジネスを始められるきっかけは2017年、世界陸上男子リレーでの銅メダル獲得とのことでした。この時は、決勝前のメンバー変更で急遽出場されましたが、コンディション調整は大変ではなかったですか?
藤光:誰かに何かがあった時のために万全の準備をする、それが自分の役割でした。
本番では「必ず何かトラブルが起きる」と思っていますし、何かがあった時に代わりに試合に出て、きちんと結果を出すことだけを考えて過ごしていましたね。
リレーの予選では、残念ながらトラックで走ることはありませんでしたが、「試合に出られない」つもりでメンバーに帯同しているわけではありません。
(決勝でのメンバーチェンジの後、好走を見せたことについて)皆さんは「感動」とかいってくださいますけども、自分の役割をきちんと全うできた結果が、決勝での走りや、銅メダルの獲得に繋がったと思います。
ランニングイベント開催中には、参加者の皆さんと積極的にアドバイスする様子も見受けられた。
ーー参加者の皆さんと新国立競技場の外周をランニングされました。トラックはご覧になられましたか?
藤光:国立競技場の近所を通って、外観は見たことはありましたが、まだトラックに立ったことはありません。僕は、試合ならではの緊張感や「特別感」を大事にしています。
自国開催なので、きちんと本番の会場で練習をしてから本番に臨むことを勧められるのですが、競技場の光景に慣れすぎてしまっても、大切な試合に臨むという緊張感や、モチベーションを維持しにくいので、なかなか難しい部分もありますね。
ーー今年に入ってから、陸上界では長距離界を中心にシューズが注目されています。今日のイベントの参加者のような陸上競技に取り組まれているみなさんは、どのようなシューズ選びをすれば良いと思いますか?
藤光:自分の感覚に合うシューズを履いたらいいと思います。あくまでもシューズは競技のサポートツールにすぎません。極端な話をするならば、素足で走るボルトには誰も勝てないでしょうしね。(笑)
周囲の評判も気になるかもしれませんが、フィット感など、自分自身の感覚の方を大切にしてほしいです。
ーーボルト選手とは同世代ですね。一緒の試合に出場されたこともあると思いますが、どの辺りに凄さを感じましたか?
藤光:ウサイン・ボルト選手は、登場するだけで会場を盛り上げ、雰囲気を変えられる特別な選手だったように思いますね。
競技の面での凄さは、ボルト選手の身長(196㎝)で、素早く足を動かせるというところです。一般的には、「短距離走は長身な方が有利」と言われているのですが、あまり身長が高くなりすぎてしまうと、今度は足を素早く動かすことが難しくなって加速力が付きにくい。
190㎝を超える身長でありながら、加速力を兼ね備えているところが、前人未到の領域にまで踏み込めた理由の一つだと思っています。
でも、確かにボルトはすごい選手ではあったんですけれども、試合に出ている時に、試合前から気持ちで負けてしまっているような他選手の空気も感じたことがあって、それに対して「もったいないな」と思ったこともありました。
ーー最後に、藤光選手の東京オリンピックや、その後の目標を教えて下さい
藤光:自国開催の東京オリンピックに関しては、「出ないといけない大会」だと思っています。競技人生の集大成でもあると思うので、200メートルと男子リレーで活躍する姿が見せられるように全力で頑張ります。
そしてオリンピック後には、アスリートが競技生活を継続でき、スポーツに携わった人が活躍できる社会づくりの実現に向けて動いていきたいと思います。
(取材は、2020年2月に実施しています)
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