東芝BLのリーチ・マイケル主将がリーグ優勝の喜び語る『リーグワン アワード』「何をすれば強くなるかわかった」
リーグワンの年間表彰式『ジャパンラグビー リーグワン2023-24 アワード』が、27日に東京都内のホテルで開催された。14季ぶりの優勝を掴んだ東芝ブレイブルーパス東京の主将リーチ・マイケル選手がセレモニーを終えた後に囲み取材に応じ、今季の戦いぶりや日本代表についての思いを語ってくれた。
――まずはリーグワンの優勝おめでとうございます。
リーチ・マイケル:ありがとうございます。今日は通勤してくる方とすれ違うたびに「おめでとう」と声をかけてもらえて。それも嬉しかったですね。
――16戦無敗の埼玉パナソニックワイルドナイツを下しての優勝でした。試合に向けて、チームメイトの皆さんとどのようなお話をされましたか?
リーチ・マイケル:シーズン無敗のパナソニックは、「負けていないことがかえってプレッシャーになるんじゃないか?」とずっと思っていました。負けていないのはもちろん素晴らしいことではありますが、積極的にプレッシャーかけていけば、どこかで崩れていくんじゃないかと思っていて、「自分たちが強みにしていることをとにかく徹底する」ことを意識しました。決勝では、ディフェンス面やセットプレーでもそれが出来たと思います。
ーー決勝の前半では、埼玉パナソニックワイルドナイツに多くの反則が見られました。
リーチ・マイケル:そうですね。ディフェンス面ではよく頑張ってプレッシャーをかけられたと思います。
――試合前に期待感や手応えを感じていたのでしょうか?
リーチ・マイケル:そうですね。手応えや出来る自信はありました。レギュラーシーズンでパナソニックに敗れた時よりも、しっかりとプレッシャーをかけられていましたし、成長している姿を見せられたんじゃないかと思います。
――今後はラグビー日本代表戦も控えています。久しぶりにエディ・ジョーンズHCとプレーされるわけですが、思いの丈を聞かせてください。
リーチ・マイケル:僕自身も選手としてだいぶ成長しましたし、今年一年をとってみても学ぶことがたくさんありました。あの頃と比べたら自分にフォーカスを当て続けて、「何をすれば強くなるのか」がわかるようになりましたし、まだまだ向上心が強いので(代表での)プレーを続けたいと思っています。
――シーズンオフにきちんと休養するベテラン選手もいると思いますが?
リーチ・マイケル:20代中盤の選手だったらあるかもしれませんが、僕は休みません。僕のような(35歳のベテラン)選手が「休養する」と言ったら、「もう日本代表に来なくていい!」と言われてしまいます。
――エディさんとコミュニケーションを取っている?
リーチ・マイケル:はい。定期的に会ったり、電話やメールで連絡をとっていて、試合やチームの方針などを色々話しています。
――エディさんは、リーチ選手にチームを牽引する役割を期待しているそうです。
リーチ・マイケル:チーム内で1番経験がありますから。
-2月の合宿で打診された(これまでのFLとは異なる)ロック挑戦に関しては?
リーチ・マイケル:(東海大時代以来の)ロックはやってみたいと思っていますし、頑張ります。狙うは20番。ロック、フランカー、ジャンプもできる。それが狙いです。
――以前、スクラムを組む時の肩幅への不安をお話しされていました。
リーチ・マイケル:そうですね。肩幅は鍛えるしかないですね。でも僕は頑張れると思っています。
――優勝を決めた後、大野均さん(東芝ブレイブルーパス東京のアンバサダー)のような以前の優勝を知る選手から何か声をかけられましたか?
リーチ・マイケル:特にないです。「おめでとう」と言ってくれたくらいで、そんなに深い話はしていません。
――東芝BLでは、トッド・ブラックアダーHC(写真右)に「練習の負荷があまり重くならないようにしてほしい」とお願いしたこともあるそうですが、日本代表のエディHCともそのような話をされているのでしょうか?
リーチ・マイケル:いや、そこだけは交渉はできない。(一同笑)でもエディは考えてくれているし、日本のラグビー界も(2015年頃から)だいぶ成長していますから。
(リーチ選手が東芝に入団して選手のキャリアをスタートさせた)2011-2012年と比べたら、個人のレベルは比べものにならないほど上がっていますし、私生活にしても、ラグビー選手の受けているコーチングにしても当時とは全く違いますからね。
――リーチ選手は「聯盟ワンは世界一のリーグになれる」と以前お話しされていました。
リーチ・マイケル:今シーズンを戦ってみて、本当に実感が湧いてきています。ハラハラする試合展開は見ていて面白いですし、決勝をご覧になられた方もきっと楽しんでいただけたんじゃないかなと思います。
ーー国立で行われた決勝戦には、5万6000人の観衆が集まったそうです。リーチさんはグラウンド上でどのようにご覧になられましたか?
リーチ・マイケル:全く想像もしていなかったので嬉しいです。昔は準決勝でもガラガラで、東芝対リコーが対戦しているのに3000人くらいしか入っていない時もありました。今は日本代表の試合も満員になりますし、リーグワンの決勝戦でも多くの人に来てもらえる。(このことは日本ラグビー界にとって) とても明るいですね。