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ココリコ田中直樹さんインタビュー前編 パリ五輪・米ドリームチームを率いる39歳の“キング”、レブロン・ジェームズの凄み

7月26日に開幕を迎えるパリ五輪で注目競技のひとつがバスケットボール。日本勢の活躍はもちろん、世界最高峰のNBA選手が集結する男子バスケは、世界中から関心が寄せられる。今回は「NBA芸人」としてお馴染みのお笑いコンビ、ココリコ・田中直樹さんにおよそ20年にわたる観戦歴があるNBAについてインタビュー。前編では田中さんがNBAを見始めたきっかけや、パリ五輪でのドリームチーム結成が期待されるアメリカ代表の精神的支柱、レブロン・ジェームズへの想いを語ってもらった。※トップ画像:撮影/長田慶

圖標30716468 1048529728619366 8600243217885036544 n伊藤雅孝 | 2024/06/27

きっかけはケビン・ガーネット


--NBAを見るきっかけはありましたか?

20年くらい前、NHKのBSだったと思うんですけど週に2回くらいNBAの試合を放送していたんです。


深夜1時くらいからだったと思うんですけど、2時間くらいその日をギュッと(ハイライトで)まとめた番組があって、それをたまたま仕事から帰ってテレビをつけたらやっていました。見ていたら「バスケットって面白いな!」と、どんどんバスケにハマっていきました。


その時にミネソタ・ティンバーウルブズの試合をよく目にしていて、ケビン・ガーネットという選手がとても印象深かったんです。「この人のプレーが好きだな」と思って、ガーネットが好きになり、ミネソタというチームが好きになり、そこからリーグ全体が好きになりました。


--そこから今まで継続的にNBAを見ていますか?


そうですね。でも、見る回数とか見られる試合はどんどん少なくなってきました。見られていない試合の方がもちろん多いです。今は楽天さん(NBA Rakuten)を使って見ています。


--ガーネット選手、ウルブズという名前が出ましたが、好きなチームや選手はいますか?


ずっとウルブズを応援していて、ガーネットが行くチームを応援していました。


ボストンに行った時はセルティックスを応援して、ネッツに行ったらブルックリンを応援して、そのあとまたミネソタに戻って応援してという感じ。僕にとっては最初に好きになった選手はガーネットで、「親鳥」みたいな感じ。ガーネットが行くチームについていって、応援していました。


ガーネットが引退してからは、クレイ・トンプソンが好きになって、ずっとトンプソンを応援しています。まだ現役なので、トンプソンがいるゴールデンステート・ウォリアーズのゲームを中心に見ています。

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撮影/長田慶

オールスター軍団を率いる重鎮


--パリ五輪のアメリカのドリームチームについてお聞きしたいです。メンバーを見た時にどう思われましたか?


びっくりしました。近年のアメリカのドリームチームの中でもよりドリームなメンバーが揃ったなと思います。


僕は(マイケル・)ジョーダンの全盛期を1990年代にしっかり見られてなくて、ハマったのが2000年とかになるんですが、現代におけるドリームチームが集まった印象です。とてもワクワクしています。


--そのなかでもレブロン・ジェームズは世界最高の選手と呼ばれています。レブロン選手の凄さはなんですか?


今の年齢(39歳)であれだけのスタッツを残せる能力の高さと技術、そして経験力の高さです。コンディションの作り方にしても凄い選手だなと思います。


コロナに入る前くらいの正月ですかね?まだ(名前が)ステイプル・センター(現クリプト・ドットコム・アリーナ)だったと思うんですが、会場に行ったんです。


その時にボールを運んでくるレブロンがまるで獅子のような、ライオンのような威厳があって。力強さだったり神々しさだったりオーラだったり、みたいなものを感じたんですね。


(ロサンゼルス・)レイカーズ対(デトロイト・)ピストンズの試合だったと思うんですが、あの時に見たどの選手よりもレブロンから放たれるオーラが凄かった。後ろの席だったんですけど、光り輝いていて、圧倒されるようなすさまじさを感じました。やっぱりレブロンが今回(パリ五輪に)出るとなって、「(ほかの選手たちが)じゃあ俺も!」となった部分も大きいと思います。


オールスターを見ていても、いまだにちゃんとレブロンがキャプテンをやったりチームを引っ張っているのは楽しいです。だからみんな人が集まって、すごくいい雰囲気でチームを作れてると思います。


--レブロン選手は若い時から新人王を獲っていましたが、そこからも息が長く、最高峰のプレーを見せ続けていますね


よく言われるじゃないですか。自分のコンディションのケアにかけるお金がすごいみたいな。やっぱり、「身体ありき」なんだなと。身体が健康じゃないとプレーできない。これはどの世界もそうなんですけど、そこのケアの仕方がずば抜けているんだなと改めて思います。

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出典/Getty Images

神様ジョーダンとの比較


--レブロン選手の特にここが凄いというプレーや、記憶に残る場面はありますか?


どれも凄くてなんでもできる選手なので難しいですね。


僕は経験者じゃないですけど、バスケの魅力にハマったのはコンマ1秒でゲームが変わる瞬間が面白いから。何度かあったと思うんですけど、勝負所でクラッチ、ブザービーターを決められるようなレブロンのシーンは印象深いですね。


クリーブランドにいた時もそうですし、去年くらいのプレーインでウォリアーズとレイカーズがやった時にレブロンに最後決められてウォリアーズは最後に負けました。プレーオフに出られなかったと思うんですけど、あの試合での最後のレブロンの勝負強さとかは印象深いです。


他にもいろんな場面が思い浮かぶんですけど、チェイスダウン、ノールックパス…。コービー(・ブライアント)と重なるようなダンクシーンとか、クラッチとかは印象に残っています。


--レブロン選手はマイケル・ジョーダン選手と比較対象になることがあります。ジョーダン選手と比べるとどうですか?


ジョーダンは後から見ていったので、現役時は見られていなくて、時代も違うので分からない部分はあるんですけど、人をまとめる力が違うのかなと思います。


厳しさとか、人との関わり方という部分。ジョーダンももちろんそうだったと思うんですけど、よりレブロンの方が人が集まっているようなイメージがあります。ジョーダンのカリスマ的でストイックな印象とは違う、今の時代のリーダーっぽい感じですね。

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撮影/長田慶