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2024年のJリーグでも活躍&大注目だった“東京ヴェルディ”ーーその躍進の秘密とは

DAZNで配信中の「Jリーグ シーズンレビュー 2024」では、2024年のJリーグを振り返り、トピックごとの注目ポイントを解説する特別コンテンツ。元プロサッカー選手の林陵平ならではの視点を交えながらその魅力を紹介していく。#2「戦術トレンド -東京V- 『躍進の秘密は組織的守備』」より、東京ヴェルディの守備戦術についてご紹介していこう。※出典/Getty Images

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Jリーグ2024年シーズンでの守備戦術がポイントに

2023シーズンで16年振りにJ1復帰を果たした東京ヴェルディ。林によると東京ヴェルディは、2024シーズンのJリーグにて「強固な守備戦術」をチームプレーで見せたのだという。彼は「今期の東京ヴェルディは5-2-3で守れるというのが非常に強みだと思います。この辺を話していきたい」と語る。
例えば相手が4-3-3だった場合、「相手の4枚に対して基本的には3枚だと数的不利なんですよね。通常だとサイドバックを使われて、ヴェルディのシャドーがサイドバックに引っ張られると、相手のツーセンターバッグにボールを運ばれてしまう」のだ。
しかし、今期のヴェルディは「外切りで開いたツーセンターバッグまで状況によってプレッシャーをかけたり、サイドバックにボールが行った時にシャドーの選手が二度追いでしっかり戻れる」と実際の試合の映像も交えながら、ウィングバックを出さなくても前線の3人で相手の4枚を見る形をとっているとその戦術内容を語った。
さらに加えて、「ツーボランチまで相手が4-3-3だと数的不利なんですけど、相手のワンアンカーに対しても1人のツーボランチの選手が捕まえに行く、インサイドハーフもツーボランチの近く、そしたら左のインサイドハーフもフリーなんですよ、そこに対してスリーセンターバックの選手が捕まえに行くみたいな」「5-2-3だけでなく、はがされたときには全体でブロックを作って5-4-1になる」と説明し、チームプレーでの守備の強さを評価した。東京ヴェルディの組織的守備がここまで強固になった理由として、「これは城福さんのスタイルだと思います」と現在の監督を務める城福浩の名を挙げた。東京ヴェルディには、華麗なテクニックなどの足元のイメージがあるとしつつ、J2からJ1に上がってきて躍進した理由は攻撃ではなく守備の部分が大きいと林は言う。
「今ヴェルディに足りないものは戦う姿勢とか守備の部分だったと思うので、城福さんのやりたいこととうまくマッチしたことによって、今期のヴェルディの躍進に繋がっているのかなと」。
解説の最後には「サッカークラブを持っている人で、5枚の守備をしてるチームの方は、ヴェルディの守備戦術が勉強になるのでぜひ見てほしい」と語りかけた。

林陵平から見た「東京ヴェルディ」2025シーズンへの期待とは

「もともと僕はヴェルディ育ち」という林は、ジュニアユースやユースなどの下部組織で育った10年間から、プロ時代にも渡り東京ヴェルディに所属していた元選手だ。東京ヴェルディに対して「本当にヴェルディは好きなチームです」と愛着を見せる林は、うれしい点としてサポーターが増えたことを挙げた。
昨年の観客数は1試合平均7982人だったのに対して、2024シーズンの37節までの1試合の平均は2万976人と大きく増加したのだ。「J1で活躍して、毎回解説に行くと本当にスタジアムに緑の服を着て応援してくれるサポーターが増えたので感慨深い」「どんどんヴェルディサポーターが増えてほしいと思いますし、やっぱりヴェルディに頑張ってほしいな」と古巣への愛情を覗かせた。

J2からJ1に昇格し、2024シーズンでは強固な守備戦術を見せて躍進した東京ヴェルディ。サポーターの増加など、その勢いからますます目が離せないチームだ。

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Jリーグ シーズンレビュー 2024

#2「戦術トレンド -東京V- 「躍進の秘密は組織的守備」より

配信日:2024年12月9日

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