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セ・リーグの【最多セーブ】を獲得したR.マルティネス。絶対的守護神として活躍した今シーズンに迫った

横浜DeNAベイスターズが26年ぶりの日本一に輝いて幕を下ろした2024年のプロ野球。個人タイトル争いも終盤まで熾烈を極めた。DAZNが配信する「2024 タイトルホルダー」では、投手5部門、打者6部門を受賞した選手にスポットを当て、今シーズンでの活躍をDAZNオリジナル編集でまとめた特別映像で振り返る。今回は、セ・リーグの最多セーブを獲得した中日ドラゴンズ・R.マルティネス投手を紹介する。※トップ画像出典/Getty Images

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現役No.1と呼び声の高い絶対的守護神

キューバ出身のライデル・マルティネス投手。2017年に育成選手として中日ドラゴンズに入団。2018年シーズンには、支配下登録され主に抑えとして活躍してきた。2018年シーズンこそ7登板だが、2019年シーズンには43試合に登板。着実に活躍の場を広げてきた。2023年シーズンには48試合に登板し、防御率は驚異の0.39。そして2024年シーズンには60登板。昨シーズンよりも防御率は0.7悪化したものの43セーブをあげ、自身2度目の最多セーブ王を獲得した。現役No.1といっても過言ではないマルティネスの今シーズンの活躍を、DAZNが配信するダイジェスト映像で振り返る。

ストレートとフォークで三振と凡打の山を築く

ピッチャーズプレートの左側を踏み、回の始めランナーがいない時は、ノーワインドアップで左足を上げワンテンポためを作って投球をする。バッターからボールの出所がわかりにくいコンパクトなテイクバックから放たれるストレートは150kh/mをゆうに超える。193㎝という高身長から繰り出されるフォークは140kh/mを超え、ホームベースの手前で鋭く落ちるため、バッターはストレートのつもりで振ってしまい空振りの山を築く。ランナーを背負ってのセットポジションでの投球でもボールの勢いは落ちず、クイックモーションもできるため、ランナーが盗塁するのは至難の業だ。
そして、2024年6月25日の阪神タイガースとの1戦。この試合は、両チームともなかなか点が入らないしびれる展開。8回表に中日ドラゴンズが勝ち越すと、9回裏にはR.マルティネスが登場。2アウト1、2塁のピンチで糸原健斗選手を迎えると、ストレートでカウントを取っていく。特に高めのストレートには勢いがあり、バッターは当ててファールにするのが精いっぱいのよう。最後は、つり球と呼ばれるほど高いボール球でも、糸原は思わず振ってしまい空振り三振。勢いで振らせてしまう圧巻の投球に心躍った。
7月7日、バンテリンドームナゴヤでの広島カープ戦では、1-1の同点で迎えた9回表に登板。実況からは、「中日ドラゴンズのチーム全体で34勝の時点で、マルティネスのセーブ数は早くも26セーブ」という情報が伝えられた。いかに、セーブシチュエーションといわれる接戦でも確実に仕事をこなしてきたことがわかるだろう。
2024年最終登板は10月5日の横浜DeNAベイスターズ戦、3-3の同点で迎えた9回表に登場した。マルティネスは、ヒットやフォアボールなどで1アウト1、2塁のピンチを招く。しかし、森敬斗選手をアウトコースのストレートで三振。森選手も悔しそうに天を仰いだ。その後、フォアボールを与えて2アウト満塁になるものの、梶原昂希選手を渾身の真ん中高めのストレートを振らせ三振。ボールの下を振らせていることからも、いかにボールに威力があるかが分かる。勝ち越しのチャンスをものにできなかった梶原は苦笑いを浮かべ、最大のピンチを切り抜け無失点に抑えたマルティネスは、マウンドを降りながら吠えた。
直後の9回裏、サヨナラ勝ちした中日ドラゴンズ。マルティネスの最終登板は、勝ち投手となり今シーズンを終えた。

新天地でも剛腕に期待

マルティネスは、2024年シーズン終了後中日ドラゴンズを自由契約となった。2度の最多セーブ王に輝いた絶対的守護神をどの球団が獲得するか注目を集めたが、12月、読売ジャイアンツが選手契約を結ぶことで基本合意に達した。2025年シーズンはオレンジと黒の伝統のユニフォームにそでを通し、その剛腕を振るうことだろう。同じセ・リーグでの移籍だからこそ、古巣である中日ドラゴンズとの対戦も楽しみだ。2025年シーズンもマルティネスから目が離せない。

『2024 タイトルホルダー』【セ・最多セーブ】R.マルティネス (中日) より
配信日:2024年12月9日(月)
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