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バスケットボール男子日本代表“脇真大”ー支えてくれる人たちへの恩返しとは

バスケットボール男子日本代表の次世代スター候補に注目した『NEXT HEROES』(「DAZN」で配信中)。今後の日本代表をけん引する次世代の選手5人に焦点を当て、独自のプレースタイルや選手としての魅力を全5回にわたって深掘りしていく。#5は速さを活かしたプレーが持ち味の若きスラッシャー、脇真大をピックアップする。※トップ画像イラスト/vaguely

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大学在学中から特別指定選手としてプロリーグへ、初の代表招集

脇真大は一昨年、白鷗大学4年生エースとしてチームを優勝に導き、インカレ得点王と最優秀選手を受賞した。その後、琉球ゴールデンキングスに特別指定選手として加入。2024‐25シーズンから正式契約を結ぶ。即戦力ルーキーとして活躍する脇選手は、昨年11月の日本代表合宿に初招集された。

代表チームのトム・ホーバスヘッドコーチは、脇を選んだ理由について「トランジションからファーストブレイクへのスピードが本当に速い。フィジカルも強く、これからのチームに必要なプレーヤーの一人だ」と話す。脇本人も「トランジションからの攻撃、ペイントタッチ、強度の高いディフェンスが自分の持ち味」と自身の強みについて語っている。

バスケットボールコメンテーターの井口基史氏は脇選手について「脇選手は2002年生まれ、次のロス五輪では26歳になっている。アスリートとしては一番いい時期にオリンピックを迎えることになる」今回の代表招集は脇にとっても、琉球ゴールデンキングスにとっても、ひとつの挑戦だ。

最大の武器は大迫力のファーストブレイク

代表チームの佐々宜央アシスタントコーチは、今シーズン脇が所属する琉球ゴールデンキングスのアシスタントコーチでもある。脇のプレースタイルをよく理解している佐々ACは「まちがいなくトランジションが武器。サイズもあって、ドリブルもできる。スコアする感覚にも長けている。トランジション・ファーストブレイクは日本の生命線。そういったプレーで得点に関わっていくのが楽しみ」と期待を寄せる。その一方「まだ遠慮している部分があるので、自分の力をしっかりと出してアピールすること、チャレンジすること。もっともっと気持ちを前に出していってほしい」とも話す。

井口氏も脇のプレーで注目ポイントに挙げているのが、ファーストブレイクの際のランニングプレー。193cmというサイズがある脇のランニングプレーの迫力は、代表チームで活躍し続ける馬場雄大選手を彷彿とさせる。“馬場ブーン”と言われる馬場選手のファーストブレイク同様、脇も一瞬でトップスピードを出せる爆発力を持っている。そんな脇選手本人は、実は足は速い方じゃないと笑いながら「ボールプッシュも自分のひとつの武器。ボールを前に出して食らいついていくイメージなので、ボールを持っているときの方が速く走れます」と話した。

ケガを乗り越えての大きな成長

脇は大学在学中に、インカレMVP、得点王など輝かしい成績を残した。大学時代は個の能力で局面を打開することも多く、この世代ではNO.1スコアラーと言っても過言ではない。大学4年生の12月に琉球ゴールデンキングスに特別指定で加入し、その得点能力を期待されていたが、翌年2月に大きなケガをして残りのシーズンは欠場。その後、順調に回復し、今シーズンは開幕に間に合った。

脇は、ケガをしたこともいい経験になったと話す。「ケガをして人との関わり方や、バスケットに関してもいろんな角度から見ることができた。そこは自分の成長にもつながっている。開幕に向けて活躍できるように、しっかり準備ができた」と話す。

昨年琉球ゴールデンキングスでチームメイトだった牧隼人選手は「ケガを治して活躍する姿を見てすごく安心している。メンバーも変わったチームで、ルーキーとして飄々とプレーする姿は脇選手らしいなと感じた」と語った。

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日本代表で活躍していろんな人たちに恩返しをしたい

昨年11月21日、24日に行われたアジアカップ予選では惜しくもロスター入りとはならなかった。井口氏は「脇選手は同世代の選手や次のロス五輪を目指す選手の多くが注目している存在。これから結果を出して、代表に名を連ねてほしい」と話している。

厳しい競争に勝ち代表メンバーに残るためには、ホーバスHCの掲げる速い展開のバスケットにアジャストすること。そして、シュート確率を上げることが重要になってくる。脇も、すでに武器のひとつであるトランジションの部分は磨きながらも、スリーポイントシュートの確率も少しずつ上がってきているので、スコアすることを一番に意識してやっていきたいと言う。

「自分が代表で活躍する姿は今まで支えてきてくれた人たちへの恩返しにもなるし、琉球ゴールデンキングスにファンの人たちも喜んでくれると思う。ファンの人たちのためにも頑張りたい」と決意を新たにした。琉球ゴールデンキングスの未来である存在は、同時に日本バスケの未来でもあるのだろう。脇のこれからに期待したい。



DAZN『NEXT HEROES』#5:脇真大~琉球ゴールデンキングスの未来~より

配信日:2024年12月9日(月)

內容:日本で開催されたFIBAワールドカップとパリ五輪を経て、日本代表は新たな挑戦、2027年カタールワールドカップへの旅路をスタート。渡邊雄太、富樫勇樹、比江島慎らが両大会で築き上げた道を引き継ぐ、注目の新世代ヒーローたちを紹介する

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