英雄たちが愛した歴史的グローブ「美津濃赤カップの箱入り未使用編」
今年に入って我々世代の野球界の英雄が相次いで天国へ召されてしまいました。何とも言えない寂しさを感じます。その世代の英雄がこぞって使っていたグローブについて、紐解いていきます。
Hiroaki Konishi
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2020/03/10
「いちばんたかぎがるいにでてぇ…」
昭和49年(1974年)に中日ドラゴンズがリーグ優勝した時の応援歌の出だしです。
昔の愛知県人ならみんな唄えたと思います。
その高木守道さんが、1月に亡くなられました。
また、2月には大打者で名キャッチャー、そして名監督の野村克也さんが亡くなられました。 お二人ともそれなりのお年とはいえ、現役時代の活躍を知る世代にとっては寂しい限りです。 謹んでご冥福をお祈りいたします。
さて、現役時代の高木さん、野村さんはローリングス製のグローブ、ミットを愛用されていたので、美津濃の赤カップはお使いではなかったと思っていました。
ところが、最近見つけた画像で、現役晩年のお二人は美津濃製品をお使いだったことがわかりました(図1)。
図1 ロッテ時代(1978年)の野村さん(ニッカンスポーツより)。白黒写真ですが、カップ付きの美津濃のミットをお使いでした。右は赤カップの青いグローブを使っている高木さん。
ワールドウィンと名付けられた美津濃の赤カップ付きグローブは当時(70年代中頃~80年代前半)の多くのプロ野球選手が使用し、野球少年のあこがれであったことは點擊這裡に書きました。 そのため、今でも人気が高く、程度のよいレアものはオークションなどでかなりの高額で取引されています。
また、その人気ゆえ、これまで何回か復刻版が発売されました。 古いグローブについてはそれほどまじめに集めていないので、あまり程度のよいものを持っておらず、前回のコラムではおみぐるしい画像が多かったと思います。
ところが、昨年の10月頃、信じられないような数の未使用赤カップグローブがヤフオクに出品されました(図2)。
図2 ヤフオクに出品されていた赤カップグローブの一部。すべて箱入り未使用です。実際はこの3倍ほどの数がありました。
図2はそれの一部で、箱入り未使用品が全部で70個ほど出品されていました。約40年前のグローブがこの状態で見つかるのは1個でも珍しいのに…。 出品者の方曰く、昔、スポーツ用品店をされていた方から引き取ったものを出品されたとのことで、すべて500円スタートでした。
ぜひすべて並べて撮影してはと提言したものの、当然聞き入れられず、私が代わりに画像を並べてみました。 一応、全部のグローブ、ミットの画像を保存しましたが、並べたのは一部のみでご容赦下さい。
図3は赤カップが見えるアングルです。 70年代後半当時のスポーツ用品店でもこれだけの品揃えはなかったと思います。 だいたい売れ筋は軟式のグローブで、硬球用など扱っていない店も多かったはずです。 40年前の名門野球用品店か美津濃の倉庫みたいな光景が令和の時代に…。 本当にただただおどろきました。
図3 図2の一部の別角度画像。青色グローブやファーストミットもありました。
赤カップの赤い部分はエナメル製ですが、グローブの程度がこれほどよくても、この部分だけはどうしても劣化が避けられないようです。
復刻版があるぐらいですから、赤カップだけ修復してくれるサービスを始めてほしいものです。 たくさんの赤カップモデルを見て新たに発見したこととして、赤カップのデザインが微妙に違うことがわかりました(図4)
図4 カップの形(大きさや丸枠の太さも)が若干違います。赤色部分はほぼ例外なく劣化しています。
また、赤カップ付きワールドウィンシリーズには「プロフェッショナル」、「オールスター」、「表示なし」、「タイトルカップ」の4つのグレードがあると思っていました。
しかし、今回、「トリプルチャンピオン」も赤カップが付いていたことがわかりました(図5)。 この頃から「MIZUNO」マークが大きな「M」入りのデザインに変わっています(おそらく80年以降)。
図5 マークのデザインが変わった頃の赤カップモデル。
さて、500円スタートでしたが、一つとして500円で落札できるわけがなく、どのモデルも昔のグローブ好きによる激しい入札競争が行われました。 私も千載一遇のチャンスと思い、金銭感覚がマヒしながら、何とかいくつか手に入れることができました(表紙画像、図6~8)。
表紙画像の2つは普通のワールドウィンモデルです。
図6 GOC-3L(外野用クロスウェブ、ライナーバックモデル)のプロフェッショナル。
図7 図6と同じモデルの左利き用。箱は2種類あり、図6は青色の外野用(Outfielder)がデザインされ、こちらの箱はこのモデルと似たタイプの内野用(Infielder)が写っています。
図8 オールラウンド用のプロフェッショナル。これも箱の後ろ面に同じモデルが載っています。
これだけ程度の良い赤カップが手に入るとはまったく思っていなかったので、これまで持っていたものは心おきなくキャッチボールに使えそうです。
早くウイルス問題が終息し、世界中の人々が好きなスポーツを楽しめるようになってほしいものです。 また、オリンピックが無事に開催されることを願うばかりです。
單擊橫幅廣告作者小西弘明的作品!
『西德足球秒殺神“
一篇關於在 1980 年代孕育無數傳奇的足球界超級巨星的文章。
◆小西博昭オフィシャルブログhttps://maradonaboots.com/
その高木守道さんが、1月に亡くなられました。
また、2月には大打者で名キャッチャー、そして名監督の野村克也さんが亡くなられました。 お二人ともそれなりのお年とはいえ、現役時代の活躍を知る世代にとっては寂しい限りです。 謹んでご冥福をお祈りいたします。
さて、現役時代の高木さん、野村さんはローリングス製のグローブ、ミットを愛用されていたので、美津濃の赤カップはお使いではなかったと思っていました。
ところが、最近見つけた画像で、現役晩年のお二人は美津濃製品をお使いだったことがわかりました(図1)。
図1 ロッテ時代(1978年)の野村さん(ニッカンスポーツより)。白黒写真ですが、カップ付きの美津濃のミットをお使いでした。右は赤カップの青いグローブを使っている高木さん。
ワールドウィンと名付けられた美津濃の赤カップ付きグローブは当時(70年代中頃~80年代前半)の多くのプロ野球選手が使用し、野球少年のあこがれであったことは點擊這裡に書きました。 そのため、今でも人気が高く、程度のよいレアものはオークションなどでかなりの高額で取引されています。
また、その人気ゆえ、これまで何回か復刻版が発売されました。 古いグローブについてはそれほどまじめに集めていないので、あまり程度のよいものを持っておらず、前回のコラムではおみぐるしい画像が多かったと思います。
ところが、昨年の10月頃、信じられないような数の未使用赤カップグローブがヤフオクに出品されました(図2)。
図2 ヤフオクに出品されていた赤カップグローブの一部。すべて箱入り未使用です。実際はこの3倍ほどの数がありました。
図2はそれの一部で、箱入り未使用品が全部で70個ほど出品されていました。約40年前のグローブがこの状態で見つかるのは1個でも珍しいのに…。 出品者の方曰く、昔、スポーツ用品店をされていた方から引き取ったものを出品されたとのことで、すべて500円スタートでした。
ぜひすべて並べて撮影してはと提言したものの、当然聞き入れられず、私が代わりに画像を並べてみました。 一応、全部のグローブ、ミットの画像を保存しましたが、並べたのは一部のみでご容赦下さい。
図3は赤カップが見えるアングルです。 70年代後半当時のスポーツ用品店でもこれだけの品揃えはなかったと思います。 だいたい売れ筋は軟式のグローブで、硬球用など扱っていない店も多かったはずです。 40年前の名門野球用品店か美津濃の倉庫みたいな光景が令和の時代に…。 本当にただただおどろきました。
図3 図2の一部の別角度画像。青色グローブやファーストミットもありました。
赤カップの赤い部分はエナメル製ですが、グローブの程度がこれほどよくても、この部分だけはどうしても劣化が避けられないようです。
復刻版があるぐらいですから、赤カップだけ修復してくれるサービスを始めてほしいものです。 たくさんの赤カップモデルを見て新たに発見したこととして、赤カップのデザインが微妙に違うことがわかりました(図4)
図4 カップの形(大きさや丸枠の太さも)が若干違います。赤色部分はほぼ例外なく劣化しています。
また、赤カップ付きワールドウィンシリーズには「プロフェッショナル」、「オールスター」、「表示なし」、「タイトルカップ」の4つのグレードがあると思っていました。
しかし、今回、「トリプルチャンピオン」も赤カップが付いていたことがわかりました(図5)。 この頃から「MIZUNO」マークが大きな「M」入りのデザインに変わっています(おそらく80年以降)。
図5 マークのデザインが変わった頃の赤カップモデル。
さて、500円スタートでしたが、一つとして500円で落札できるわけがなく、どのモデルも昔のグローブ好きによる激しい入札競争が行われました。 私も千載一遇のチャンスと思い、金銭感覚がマヒしながら、何とかいくつか手に入れることができました(表紙画像、図6~8)。
表紙画像の2つは普通のワールドウィンモデルです。
図6 GOC-3L(外野用クロスウェブ、ライナーバックモデル)のプロフェッショナル。
図7 図6と同じモデルの左利き用。箱は2種類あり、図6は青色の外野用(Outfielder)がデザインされ、こちらの箱はこのモデルと似たタイプの内野用(Infielder)が写っています。
図8 オールラウンド用のプロフェッショナル。これも箱の後ろ面に同じモデルが載っています。
これだけ程度の良い赤カップが手に入るとはまったく思っていなかったので、これまで持っていたものは心おきなくキャッチボールに使えそうです。
早くウイルス問題が終息し、世界中の人々が好きなスポーツを楽しめるようになってほしいものです。 また、オリンピックが無事に開催されることを願うばかりです。
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『西德足球秒殺神“
一篇關於在 1980 年代孕育無數傳奇的足球界超級巨星的文章。
◆小西博昭オフィシャルブログhttps://maradonaboots.com/