東京養樂多燕子選秀第2名/[Moiseev Nikita]豐川高中
東京ヤクルトスワローズは、ドラフト2位で豊川高校のモイセエフ・ニキータ選手を指名した。※イラスト/vaguely
輪廓
名前:モイセエフ・ニキータ
ポジション:外野手
投打:左投げ左打ち
出身:愛知県
生年月日:2006年11月29日
身長/体重:182cm/82kg
経歴:阿久比町立東部小学校(阿東パワーズ/小学1〜3年、東海ボーイズ/小学4年〜6年)ー阿久比町立阿久比中学校(愛知衣浦リトルシニア)ー豊川高等学校
選手としての特徴
高校時代に飛躍を遂げた背景には、従来から定評のあったミート力に加えて、パワーを磨き上げたことにある。米食やプロテインを摂取しながらの筋力トレーニングに取り組んだ結果、わずか2年ほどの期間で体重は入学時から16キロ増の82kgに。体質改善に取り組んだことで、飛距離が伸び、高校時代の3年間で通算18本塁打を放った。182cmの恵まれた体格と癖のない打撃フォームが特徴的なモイセエフ・ニキータは、東京ヤクルトスワローズがドラフト2位で指名された。ベテランに差し掛かった山田哲人や、MLB挑戦が噂される村上宗隆に代わるクリーンアップ候補としての期待が寄せられている。
球歴
愛知県刈谷市出身のモイセエフ・ニキータは、20年前に仕事のために来日したモイセエフ・セルゲイとアンナのロシア人両親の元に生まれ、堪能にロシア語が話せる一面も持ち併せている。父のセルゲイは極真空手の愛知県大会で優勝した経験を持つほどの実力を持ち、ニキータも阿久比町立東部小学校3年生の時に空手と3つ上の兄の影響で始めた野球に取り組んでいたが、東海ボーイズ小学部に入団した小学校4年生以降は野球に専念し、実力を伸ばしてきた。
小学校1年生の時に阿東パワーズで野球を始めたモイセエフ・ニキータは、小学生時代は投手を担当。小学校4年からは愛知県内の強豪チームである東海ボーイズ小学部に在籍し、小学校6年生で出場した2018年のボーイズ選手権大会では準優勝、全国小学生硬式野球交流大会アンダーアーマーカップでは日本一に輝いた。
阿久比町立阿久比中学校に進学後は、碧南市の硬式野球チームの愛知衣浦シニアに所属し、ニキータは投手兼外野手を務めた。中学3年生の時に出場した2021年の愛知県知事旗争奪関東連盟春季大会では準優勝に貢献し、モイセエフ・ニキータは大会のベストナインに選出された。
イラスト/vaguely
豊川高等学校での活躍
その後、モイセエフ・ニキータは愛知県の豊川高等学校に進学する。森福允彦、内藤尚行(ギャオス内藤)らのプロ野球選手を輩出した実績を持つ同校だが、甲子園の出場は春夏合わせて2回ほど。だが練習環境やチームの雰囲気に惹かれたことが入学の決め手になったという。
豊川高等学校では、1年生の春から背番号13でベンチ入りを果たすと、2022年の夏の甲子園の県予選でデビュー。秋からは3番中堅手のレギュラーポジションを掴み、主力としてチームを牽引した。2年生で迎えた2023年夏の県大会では、前年に続けて3番として出場。モイセエフ・ニキータは打率.467の活躍を見せたものの、啓成高校に1対6で敗れベスト8で敗れ、甲子園出場を果たすことはできなかった。しかし2023年秋の県予選では、モイセエフ・ニキータの打率5割を超える大活躍(打率.571、6本塁打、32打点)もあって県大会優勝を成し遂げると、明治神宮大会に38年ぶりの出場を決めた。チームの中心選手として全国に導いたモイセエフ・ニキータの活躍は大きく取り上げられ、この頃からドラフトの注目候補として熱い視線が注がれることになった。
東海代表として第54回明治神宮野球大会に出場を果たした豊川高等学校は、初戦で四国代表の高知高校と対戦した。序盤は4点のリードを許す展開だったが、6回にモイセエフ・ニキータの2塁打などで反撃の狼煙をあげると、7回には同点に。その後は再び高知高校に勝ち越しを許すも、最終回にモイセエフ・ニキータの右方向への犠飛で同点に追いつき、延長戦に突入。チームは延長11回タイブレークの末に9対8で逆転サヨナラ勝ちを収め、4強進出を決めた(一回戦はシード権を有していたため、試合を行っていない)。続く星稜高校との準決勝では、3対15で5回コールド負けを喫したものの、この試合でモイセエフ・ニキータは本塁打を放ち、打撃能力の高さを示した。
翌2024年の春には、豊川高等学校はチームとしては10年ぶり2度目のセンバツ甲子園出場を決めると、徳島県の阿南光高等学校と対戦した。この年から反発力を抑えた「飛ばないバット」が導入される中、モイセエフ・ニキータは強烈なライナー性の2ラン本塁打を放って持ち味を発揮したが、投手陣が阿南南打線に打ち込まれて、4対11でチームは敗れた。チームは春夏連続出場を目指して2024年夏の愛知県大会に挑んだが、5回戦で大成高校に7対0の7回コールド負けを喫し、目標に届かず高校生活に幕を下ろした。
出場成績
阿久比中学校での成績
2021年愛知県知事旗争奪東海連盟春季大会:準優勝(ベストナイン)
豊川高等学校での成績
2022年夏の愛知大会:準々決勝敗退
秋の愛知大会:準々決勝敗退
2023年春の愛知大会:準々決勝敗退
夏の愛知大会:準々決勝敗退
秋の愛知大会:準優勝
秋の東海大会:優勝(4試合 打率.625(16打数10安打)1本塁打)
明治神宮大会:準決勝敗退(2試合 打率.600(5打数3安打))
2024年春のセンバツ甲子園:1回戦敗退(1試合 打率.200(5打数1安打)1本塁打)
春の愛知大会:準決勝敗退
夏の愛知大会:5回戦敗退
※記事内の情報は配信時点の情報です(2024年11月現在)