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サッカー日本代表監督森保一「選手の目をできるだけ見ない」代表メンバー選考の苦労と好調の理由とは?

W杯アジア最終予選にて、圧倒的な成績で首位を走るサッカー日本代表。監督が語るその好調の理由とは。「やべっちスタジアム #181 : やべっち&槙野が現場取材!森保監督×やべっち初対談!」より、最終予選第5節・第6節の前にナインティナイン矢部浩之が、サッカー日本代表の森保一監督を直撃取材した様子を配信中。選手選抜の苦悩や支えとなるコーチ陣の存在のほか、プライベートな質問まで幅広くぶつける。森保監督の心の中を紐解くとともに、日本代表の好調の要因を探った。※トップ画像出典/Getty Images

Icon %e5%90%8d%e7%a7%b0%e6%9c%aa%e8%a8%ad%e5%ae%9a%e3%81%ae%e3%82%a2%e3%83%bc%e3%83%88%e3%83%af%e3%83%bc%e3%82%af 1 キングギア編集部 エンタメ班 | 2025/01/28

「選手の目をできるだけ見ない」日本代表メンバー選考の苦労とは

2024年11月9日、W杯アジア最終予選第5節インドネシア戦、第6節中国戦のアウェイ2連戦に向けて日本代表メンバー27名が発表された。森保監督は、メンバー選考の苦悩について「選手を選ぶということは本当に大変なんです。選手の目をできるだけ見ないようにしています」と、本音を明かした。

1年ぶりの代表入りとなったセルティックFCの古橋亨梧など、22人が海外組。これまでに増してハイレベルな代表選考となったことには「これだけ多くの選手が世界の舞台でポジションをつかみ取ってピッチに立てていることが、めちゃくちゃすごいことだと思う」とうなずく。

今回名を連ねたのは、それだけ個性が強いメンバーたちだ。しかし、森保監督が彼らに制限をかけることはないと言う。「変に縛ってまとめようとはしていないです。(中略)個性があって、それが融合してひとつのチームになるので。それが日本の良さですから」と胸を張って答えた。

固定観念にとらわれない選手起用とは

最終予選第4節のオーストラリア戦で森保監督による選手の起用法について、インタビューイーの矢部が「あの試合で三苫選手に代わって中村敬斗選手が入ると勝手に決めつけていました。でも、三苫選手がシャドーに入って、中村敬斗選手が左サイドに入った。あの時は『一緒に使うの?』とびっくりしました」と、率直な感想をぶつけた。

それに対し、森保監督は「2人とも個で仕掛けて守りを固められていたので、状況を打開できると判断しました。三苫はウイングが一番能力を発揮できるけど、所属チームでも内側に入ってプレーしていて、味方を使うのも上手いんです。それを期待しました」と説明。チームが勝つためには、固定観念にとらわれず選手の個々の特徴を把握し、より良い選択を取ることが必要だ。

「それぞれのパートの監督として勝利に導く」森保が抜群の信頼を置くコーチの存在

選手を支えるコーチ陣も、勝利には欠かせない存在だ。「全体的な共有をした上で、任せています。それぞれのパートの監督として、チームを勝たせていく」と、森保監督が抜群の信頼を置くコーチ陣。攻撃担当は名波浩、守備担当は齊藤俊秀、セットプレー攻撃担当は前田遼一、セットプレー守備担当は下田崇だ。

「だいぶコーチ陣にプレッシャーと責任を丸投げしています」と冗談交りに話すが、各々のコーチが判断を迷ったときに、最終決定を下すのは森保監督だ。「たとえコーチやチームスタッフが決めたことでも、最終的には私が決めたことだと話します。そうして自分が責任を取る。それが出来るからこそ、(コーチ陣が)思い切ってチャレンジできれば嬉しい」と話す。

また、今回は現役時代にキャプテンとして日本代表を長年支えた長谷部誠もコーチとして合流。コーチとしての振る舞いも申し分なく「ニュートラルにみんなと接してくれるので、選手の中にもスッと入って話ができる。そして、スタッフの中にもスッと入って話ができる。まさに“橋渡し”的な存在になっています」と、彼の存在に太鼓判を押した。

「日本代表として戦える喜びと誇りが込み上げてくる」国歌斉唱の涙の理由とは

矢部は試合の結果の行方とともに、印象的なシーンがあるという。国歌斉唱で涙ぐむ森保監督の姿だ。この涙の理由について森保監督は「日本代表として戦える喜びと誇りが込み上げてくるんです。日の丸の旗を見たら今でも涙が出そうになる」と、心の内の素直な気持ちを明かした。

緊張感や、重圧など、何かに対するマイナスな意味での涙ではない。喜びや誇り、“プラスの意味での涙”だ。実はこの感情は監督になったから生まれた感情ではなく、選手時代からそうだったのだとか。「日本代表として初出場したとき(それまで聞いていた)国歌が、違うように聞こえた。泣いてはいないんですけど、泣きそうになっていました」。

そんな森保監督は選手に対して感情をぶつけることはなく、怒ることはほとんどないという。「すごい選手を預かっていますから。怒る理由がないんですよね」と穏やかに語った。一方でプライベートでは少し違った一面もある。「妻からはよく『家ではめちゃめちゃ怒るよね』と言われます。チクっと相手が嫌がるような一言を言ってしまい『そのひと言多い』って。『外面は良い』って言われます」。日本代表監督も、家では1人の「お父さん」のようだ。

そして第5戦のインドネシア戦(2024年11月16日に実施され、4対0でアウェイにも関わらず日本がインドネシアに快勝)。その特徴は帰化選手の多さだ。招集メンバー27人中、帰化選手はなんと14人。そのうち11人がヨーロッパでプレーしている。「1点差でいいから、勝って終わろうと選手は話し合っています。厳しい戦いになると思うが、拮抗した戦いをものにして、勝ちたいです」と意気込む。また、ファンに対しては「より多くの人に試合を見てもらって、サッカーの魅力を感じてもらいたい。サッカー文化の輪が広がっていってほしいです」と期待を込めていた。

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2024年サッカー日本代表の軌跡ーアジアカップでの戦いを振り返る

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DAZN「やべっちスタジアム#181 : やべっち&槙野が現場取材!森保監督×やべっち初対談!」より

內容:AFCアジア最終予選第5戦・第6戦の前にナインティナイン矢部浩之が森保監督を直撃し特別対談。森保監督の素顔に迫る。

※記事内の情報は放送当時の内容を元に編集して配信しています