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早く1軍で見たい!2軍で輝くネクストブレーク選手を徹底解説

プロ野球が開幕して早くも1カ月が経過。チーム順位や個人成績に差が出始めている。また、2軍のほうもイースタン、ウエスタンともにリーグ戦がスタート。1軍選手に負けないパワーやスピードを持つ選手、荒削りだがスターになれる可能性を秘めた選手たちが活躍を見せている。そこで、今すぐにでも1軍でのプレーを見てみたい、ブレーク必至の若手選手たちを紹介していく。※トップ画像出典/Pixabay(トップ画像はイメージです)

Icon setodaiki ph 瀬戸大希 | 2025/04/30

支配下登録を狙う読売ジャイアンツのフリアン・ティマ

読売ジャイアンツに所属する若手外国人野手フリアン・ティマが1軍昇格に向けて猛アピールしている。

2021年に育成契約を結ぶことが決まった当時はまだ16歳。身長193センチと大柄だったが、細身で非力な体をしており、まだパワーも乏しかった。しかし、3軍で実戦経験を積みつつ、筋力トレーニングで全身を鍛え上げて今ではアスリート体型に。今では1軍選手と遜色のないスイングスピードで痛烈な打球を飛ばすまでに成長し、2軍で5本塁打、14打点を挙げるなど、好調を維持している。

浅野翔吾、秋広優人といった期待の若手選手たちが2軍や3軍にいるほか、1軍でも熾烈な外野手争いをしているジャイアンツではあるが、唯一無二のパワーを持つティマの支配下昇格も十分に可能性はありそうだ。

今季こそブレークに期待がかかる中日ドラゴンズの根尾昂

大阪桐蔭時代に春夏連覇を達成し、ドラフト1位の鳴り物入りで中日ドラゴンズに入った根尾昂。野手から投手に転向してプロ7年目となった右腕はここ数年成績を残せず苦しんでおり、本人も「危機感を感じている」と吐露。しかし、今季は2軍で好投を継続。1軍での登板を待望されている一人だ。ここまでウエスタン・リーグで10試合に登板し、防御率0.00と安定したパフォーマンスを披露。キレのあるスライダーや150キロを超える伸びのあるストレートは健在で、課題の制球力も修正されてきている。特に短いイニングでは打者を制圧するようなパワフルな投球をしており、これまでになかった気迫が伝わってきている。

そして4月29日に1軍合流が決定。緊迫する中継ぎの場面で進化した根尾のピッチングが見られるかもしれない。

戸郷から一発を放ったファイターズのスラッガー・有薗直輝

千葉学芸時代は高校通算70本塁打を放ち、2021年ドラフト2位で北海道日本ハムファイターズに入団した有薗直輝も1軍デビューを待望される選手だ。

昨季は2軍で104試合に出場し、自己最多の9本塁打をマーク。185センチ100キロの大柄な体格を活かしたフルスイングは圧巻だ。今季はパワーだけでなく確実性も上げつつ、4月25日の読売ジャイアンツとの2軍戦では、調整中の日本代表右腕・戸郷翔征から逆方向へ7号ホームランを放つなど、2軍では無双状態。シカゴ・カブスに所属する鈴木誠也の打撃フォームやスイングを参考にしており、逆方向にも力強い打球を飛ばすことができる点が強みだ。

万波中正、水谷瞬、今川優馬といった同タイプのパワフルなスイングがウリの右打者が多いファイターズにあって、なかなか1軍昇格を果たせていないが、間違いなく今季中に1軍でホームランを打てる逸材だ。

阪神タイガースの未来を担う大型ショート・百﨑蒼生

抜群の身体能力を誇り、高校通算39本塁打を放った阪神タイガースの若手スラッガー・百﨑蒼生にも注目が集まっている。

ドラフト4位でタイガースに入団すると、高卒1年目の昨季は右肩痛で故障。復帰後は2軍で74試合に出場したが、最終的には打率.185、1本塁打とプロの壁に苦しんだ。しかし、オフにスイングの大幅改造に取り組むと今季は2軍で3割超えの打率をキープ。以前よりもボールを見極めることができるようになり、四死球も増加。甘い球を逃さずに打てるようになっている。また、守備でも本職のショートに加え、セカンドやサードといったポジションも幅広く経験。粗さはあるが、ガッツ溢れるプレーで首脳陣の評価を上げている。同じポジションには同期の山田脩也もおり、切磋琢磨できていることも成長に好影響を与えている。現状では、先に1軍で活躍できそうなのは百﨑だが結果はいかに?

松井裕樹2世を目指すイーグルスのクローザー・泰勝利

昨季、トミー・ジョン手術のリハビリを乗り越えて実戦に復帰した東北楽天ゴールデンイーグルスのサウスポー・泰勝利も1軍で早く見てみたい選手だ。

身長172センチと上背はないものの、トレーニングで培ったどっしりとした体つきを誇る泰。今季は2軍でクローザーを任されると、ここまで9セーブ、防御率0.00と圧倒的な投球を披露。150キロを超える重いボールで2軍打者から三振の山を築いている。課題のコントロールが安定してくれば、早々の1軍デビューもありえそうだ。フォームや体型からサンディエゴ・パドレスの松井裕樹に似ていると言われている泰。1軍でも松井ばりの活躍を見せてくれるはずだ。