採訪在歐洲奇蹟般地留在歐洲的豐川雄太(KAS Eupen)“Vol.1 奇蹟般的比賽回顧”
ベルギー1部リーグ最終節。大量得点で勝利しない限り2部リーグに降格するという絶体絶命な状況。0-0の同点で試合時間が残り33分となった段階から豊川選手が出場。ここから3得点1アシストと映画になりそうな物凄い活躍をし、チームを1部残留に導いた。その裏話やその試合で履いてたスパイクの話をたっぷり聞いた。
小池菊池
|
2018/06/18
ベルギーの地で奇跡を起こした男がいると聞きオイペンという街を訪れた。出迎えてくれたのは鹿島アントラーズやファジアーノ岡山でプレーしていた豊川雄太選手だ。
今年の1月からベルギーリーグのKASオイペンでプレーしている。早速話を聞いていこう。
ーーまずはハットトリックをして奇跡の残留を果たした話を聞かせてください。57分から出場してハットトリックと1アシストは凄すぎじゃないですか!!
豐川奇跡のリーグ最終戦(3月11日)ですね!
ーー1月に移籍してきて2試合出ていて、この大量得点で勝たないと2部に降格という痺れる試合を迎えました。やってやる!という心境でピッチに向かったんですか?
豐川 それはありましたね!でもまさか3点取るとは想像していませんでした。チームの為に僕らは勝つしかなかったんで。最下位でしたし。
勝っても残留を争っている相手の結果次第では2部落ちの可能性もありましたから。とりあえず勝たねばという状況で久しぶりに緊張しました。
ーー勝つしか道がない!という状況だったんですね。
豐川 負けたら降格で、そこでリーグが終了だったんですよ。そうなると1月にここに来たので、2ヶ月で自身のシーズンが終わってしまうじゃないですか。何しに来たんだってなっちゃうので。
残留させる為にここに来ましたし、何かしらチームの為になりたかったんで良かったです。
ーー1点目はフリーキックからヘディングで決めたじゃないですか。FWは点を取ればのると思うんですが、どんな気持ちでしたか?
豐川 とにかく点が取りたかったんですよ。1点でもいいから取ってシーズンを終えたいと思っていました。(この試合までは無得点)
なんか取れる気もしてました。途中出場した2試合も点は取れなかったですが、手応えがありましたので。
大事な試合ではヘディングでのゴールが多いんですよ。
ーー日本でもそうでしたよね?
豐川 はい。オリンピックの予選の時もヘディングでしたし。
ーー身長は171cmくらいですよね。そんなに高くない中でヘディングでゴール出来る秘訣は何なんですか?
豐川 タイミングは意識しています。ベルギーのディフェンスは大きくて凄いんですよ!俺は小学生か!と思いますもん。
みんな身体も強いんでなるべくフィジカルコンタクトをしないように考えてやっています。少ないタッチでプレーしたりしてると、逆に相手が付いてこれなくなるんですよ。
ーー強いけど裏とか瞬発系は弱そうですもんね?
豐川 そうなんですよ。自分の特徴を活かしたいので。
ーーこっちの選手が持ってないものを豊川さんは持ってますもんね。
豐川フィジカルで勝負しようとしたら全然敵わないので。初め来た時は本当にビビりましたもん。「でっか〜、ゴッツいな!!」と。球際もメチャクチャ激しいですし。
ーーチームの2点目のルイスガルシアの得点もアシストしたじゃないですか。
豐川 あれはルイスガルシアのシュートがうまかったですね。僕がこの日に取った得点の内の2点はルイスガルシアからのアシストでした。スペイン代表でやっていただけあってずば抜けて上手いです。キックの精度が抜群です。
ーーチームの3点目となる豊川さんの2点目もルイスガルシアのコーナーキックからヘディングで決めましたね。
豐川 自分でもビックリするほど、どフリーになりましたからね。向こうも俺には付かなくても大丈夫だという気持ちもあったのかもしれないです。
ーーこの得点で3-0。残留を争っていたチームの状況は知ってたんですか?
豐川 3-0になって給水していた時にマケレレ監督が「あと1点必要だ!」と言ってました。残留を争っている相手も同時刻に試合をしてました。
ーーチームの4点目となる豊川さんの3点目は相手がクリアしようとしていた時に見事にかっさらって決めましたね。
豐川 相手がもたついていたので頂きましたよ(笑)そこに走っていったことが功を奏しました。
ーーこの得点の起点も豊川さんがパスを出して前に走っていったことから生まれましたよね。
豐川 ゴールに向かっていくのが自分の特徴でもありますから、ああやってゴールに向かう動きをやめないことは意識しています。
ーーパスをはたいてゴールに向かっていく動きをしたら相手は付いてこれないですよね?
豐川 こっちの選手は余計にそうかもしれません。一対一や身体をぶつけてくるのは強いですが、裏やワンツーの対応などは弱いです。
ーーこれで4-0になりました。4点目を取った瞬間はどんな気持ちだったんですか?監督やスタッフ含めメチャクチャ興奮しているのが画面から伝わってきましたが。
豐川 何が起こったかわからない感じでした。とりあえず喜んでた状況でした。
Vol.2に続く
写真:菊池康平
今年の1月からベルギーリーグのKASオイペンでプレーしている。早速話を聞いていこう。
ーーまずはハットトリックをして奇跡の残留を果たした話を聞かせてください。57分から出場してハットトリックと1アシストは凄すぎじゃないですか!!
豐川奇跡のリーグ最終戦(3月11日)ですね!
ーー1月に移籍してきて2試合出ていて、この大量得点で勝たないと2部に降格という痺れる試合を迎えました。やってやる!という心境でピッチに向かったんですか?
豐川 それはありましたね!でもまさか3点取るとは想像していませんでした。チームの為に僕らは勝つしかなかったんで。最下位でしたし。
勝っても残留を争っている相手の結果次第では2部落ちの可能性もありましたから。とりあえず勝たねばという状況で久しぶりに緊張しました。
ーー勝つしか道がない!という状況だったんですね。
豐川 負けたら降格で、そこでリーグが終了だったんですよ。そうなると1月にここに来たので、2ヶ月で自身のシーズンが終わってしまうじゃないですか。何しに来たんだってなっちゃうので。
残留させる為にここに来ましたし、何かしらチームの為になりたかったんで良かったです。
ーー1点目はフリーキックからヘディングで決めたじゃないですか。FWは点を取ればのると思うんですが、どんな気持ちでしたか?
豐川 とにかく点が取りたかったんですよ。1点でもいいから取ってシーズンを終えたいと思っていました。(この試合までは無得点)
なんか取れる気もしてました。途中出場した2試合も点は取れなかったですが、手応えがありましたので。
大事な試合ではヘディングでのゴールが多いんですよ。
ーー日本でもそうでしたよね?
豐川 はい。オリンピックの予選の時もヘディングでしたし。
ーー身長は171cmくらいですよね。そんなに高くない中でヘディングでゴール出来る秘訣は何なんですか?
豐川 タイミングは意識しています。ベルギーのディフェンスは大きくて凄いんですよ!俺は小学生か!と思いますもん。
みんな身体も強いんでなるべくフィジカルコンタクトをしないように考えてやっています。少ないタッチでプレーしたりしてると、逆に相手が付いてこれなくなるんですよ。
ーー強いけど裏とか瞬発系は弱そうですもんね?
豐川 そうなんですよ。自分の特徴を活かしたいので。
ーーこっちの選手が持ってないものを豊川さんは持ってますもんね。
豐川フィジカルで勝負しようとしたら全然敵わないので。初め来た時は本当にビビりましたもん。「でっか〜、ゴッツいな!!」と。球際もメチャクチャ激しいですし。
ーーチームの2点目のルイスガルシアの得点もアシストしたじゃないですか。
豐川 あれはルイスガルシアのシュートがうまかったですね。僕がこの日に取った得点の内の2点はルイスガルシアからのアシストでした。スペイン代表でやっていただけあってずば抜けて上手いです。キックの精度が抜群です。
ーーチームの3点目となる豊川さんの2点目もルイスガルシアのコーナーキックからヘディングで決めましたね。
豐川 自分でもビックリするほど、どフリーになりましたからね。向こうも俺には付かなくても大丈夫だという気持ちもあったのかもしれないです。
ーーこの得点で3-0。残留を争っていたチームの状況は知ってたんですか?
豐川 3-0になって給水していた時にマケレレ監督が「あと1点必要だ!」と言ってました。残留を争っている相手も同時刻に試合をしてました。
ーーチームの4点目となる豊川さんの3点目は相手がクリアしようとしていた時に見事にかっさらって決めましたね。
豐川 相手がもたついていたので頂きましたよ(笑)そこに走っていったことが功を奏しました。
ーーこの得点の起点も豊川さんがパスを出して前に走っていったことから生まれましたよね。
豐川 ゴールに向かっていくのが自分の特徴でもありますから、ああやってゴールに向かう動きをやめないことは意識しています。
ーーパスをはたいてゴールに向かっていく動きをしたら相手は付いてこれないですよね?
豐川 こっちの選手は余計にそうかもしれません。一対一や身体をぶつけてくるのは強いですが、裏やワンツーの対応などは弱いです。
ーーこれで4-0になりました。4点目を取った瞬間はどんな気持ちだったんですか?監督やスタッフ含めメチャクチャ興奮しているのが画面から伝わってきましたが。
豐川 何が起こったかわからない感じでした。とりあえず喜んでた状況でした。
Vol.2に続く
写真:菊池康平